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AI×Webディレクター養成講座

「AIで自動化する、という発想がなかった」|勉強会30名のアンケートで見えた分岐点

小さなチャット画面を見つめる人の後ろで、作る・配信する・集計する・改善するの輪が回っているイラスト

こんにちは。株式会社セレンデック代表の楠本です。

先日、AIの勉強会を開催しました。おかげさまで30名近い方にご参加いただきました。ありがとうございました。

終了後にアンケートを取ったのですが、そこで返ってきた声が、正直、こちらの予想とかなり違っていました。今日はその話を書きます。

いちばん多かったのは「発想がなかった」という声

印象に残ったのは、この2つです。

ご参加者

AIで自動化する、という発想そのものがなかった

ご参加者

ThreadsやInstagramの運用を自動化できるとは思っていなかった

こうした回答が、想像していたよりずっと多かったんです。

「やり方がわからない」ではありません。そもそも、そういうことができるという発想が無い。ここが違います。

毎日AIで業務を回している側からすると、投稿を自動で作って自動で出すのは、もはや当たり前の景色になっています。だからこそ、この差に気づいていませんでした。

参考までに、いまうちで動いているもの

「当たり前の景色」と言われても伝わりにくいと思うので、実際に動いているものをそのまま並べます。

  • エステサロンなど店舗のSNS運用(投稿の企画・制作から配信まで)
  • Meta広告・リスティング広告の運用
  • 売上集計とレポート作成
  • ブログコンテンツの制作
  • LP制作、WordPressなどのCMSのサイト更新・カスタマイズ・保守
  • 提案資料の作成と、その分析
  • 見積もり、請求書の自動作成
  • マネーフォワードでの経理業務
  • 議事録の自動取り込みとTODO抽出
  • スケジュール管理、チャットやメールへの対応
  • 社内チャットボットと「社長分身システム」(私の判断をAIに載せたもの)。実際にコーディングや経理、スケジュール管理なども対応してくれます
  • 各種業務効率化システムそのものの構築と運用

2024年に社内で「これからはAIメインでやる」と宣言してから、気がつくと専任のエンジニアもコーダーもいなくなり、外注もほぼゼロになりました。人件費を含めて月80〜100万円のコストが消えて、それでいて案件量は以前より増えています。

Web制作会社なのに社内に専任のエンジニアがいない。数年前の自分には、想像もつきませんでした。

念のために書いておくと、これは「全部AIがやっている」という話ではありません。人が決めることは、むしろ増えました。何を作るか、どこで止めるか、出来上がったものを疑う。手を動かす時間が減ったぶん、そちらに時間を使っています。

分岐点は「作る」で止まるか、「配信」までつなぐか

システムや自動化にあまり触れてこなかった方にとって、AIはこういうものだと思います。

  • 聞いて、返ってきた答えを使う
  • よくて、コンテンツを作るところをAIに手伝ってもらう

つまりチャットボットとしての活用です。これはこれで十分に役に立ちますし、最初はみんなここから始まります。私もそうでした。

ただ、そこから先——作ったものを、そのまま自動で配信する。この発想や概念が、そもそも存在していない。アンケートで見えたのは、そこでした。

ここが決定的な分岐点だと、改めて思いました。

  • チャットに聞いて、コピーして、貼る
  • 作る → 配信する → 集計する → 改善する、までを一本につないで回す

左は手でコピーして貼る往復、右は人の手を挟まず自動で回る輪。同じ作業でも仕組みが違うことを示すイラスト

同じ「AIを使っています」という一言でも、この2つはまったくの別物です。前者は道具、後者は仕組みだと言い換えてもいいかもしれません。道具は使うたびに人の手が要りますが、仕組みは置いておけば回ります。ここを分けて考えられるかどうかで、1年後の景色がかなり変わってきます。

差は足し算ではなく、開いていく

しかも、この差は放っておくと広がります。

去年あたりからAIエージェントが広まりました。それをカスタマイズして使い倒している人は、さらに先へ進んでいきます。一方で、そもそも「自動化する」という発想が無い方は、エージェント以前に、チャットの段階で止まったままです。

仕組みを持っている側は、仕組みそのものを使って、次の仕組みを作れます。ここが効いてきます。1つ自動化すると、そこで浮いた時間が次の自動化に回る。足し算ではなく、坂を転がるように差が開いていきます。

やっている側からすると当たり前すぎて、この差が見えにくい、というのも今回わかったことでした。

「もう追いつけない」という声も、同じくらい多い

一方で、こういう声も同じくらい聞きます。

ご相談者

AIの進化が早すぎて、もう何が起きているのか分からない

これは、よくわかります。私自身も、追いかけるのが好きだからやっているだけで、本業の合間にこれを全部追うのは無理だと思います。

だからこそ、こういう共有会や勉強会には本当に需要があるのだと感じました。最新情報を追い続けるのは難しいけれど、実務では使いたい。そういう方に向けて、実際に自分が動かしているものや、使っているノウハウをそのまま共有する会を、これから強化していこうと思っています。

では、どこから手をつけるか

いきなり全部をつなごうとすると、まず続きません。

おすすめは、いちばん小さい業務を1つだけ選んで、最後までつないでみることです。

たとえば、いま手でやっている定例の投稿が1つあるとします。それを——

  • 作る(AIに書かせる)
  • 配信する(手で貼らずに、そのまま出るようにする)
  • 集計する(出したあとの数字を、自動で集める)
  • 改善する(集めた数字を見て、次の指示を変える)

作る・配信する・集計する・改善するの輪の最後のすき間に、手が光るつなぎを差し込んで一周が完成するイラスト

この4つを、途中で人の手を挟まずに一周させてみる。1本つながると、何が起きるかが体でわかります。そして2本目からは、驚くほど早くなります。一度作った土台を使い回せるからです。

逆に、いちばんもったいないのは「作る」だけをAIにして、配信も集計も手でやり続けることです。これだと手間はほとんど減りませんし、続けるうちに「AIって思ったより使えない」という結論になってしまいます。

なお、この「つなぐ」作業をするときに、今までの手順をそのままAIになぞらせると、たいてい失敗します。そこは別の記事に書きました。

👉 AIを前提に業務を再設計する|ワイヤーフレームをやめた理由

まとめ

今回の勉強会で、いちばん学んだのはこちらの方でした。

  • 差がついているのは「AIが使えるかどうか」ではない。「自動化する」という発想があるかどうか
  • 多くの方にとってAIはチャットボットであって、仕組みではない
  • 分かれ目は、作ったものを自動で配信するところまでつなぐか
  • まずはいちばん小さい業務を1本だけ、最後までつないでみる

「うちの会社だと、どこから手をつけられるだろう」と思われた方は、よろしければ一度ご相談ください。実際にうちで動かしている画面をそのままお見せしながら、お話しします。売り込みはしません。

ちなみに——SNS投稿はほぼ自動化していますが、こういう文章のもとになる考えごとと、LinkedInへの投稿だけは、いまも手打ちです(笑)

👉 お問い合わせはこちら



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