こんにちは。いづれAIを脳みそに入れて、人間は何にも考えなくなり脳みそが退化する数十年後の未来を星新一っぽく考えてみましたが、結構リアルにありそうなきがしている、株式会社セレンデック代表の楠本です。
「AIって何でもできそうだけど、どこから使えばいいのか分からない」──そう感じる方、現場ではまだまだ多い印象です。
実際に広告運用の相談を受けていても、こんな声をよく耳にします。
- 「レポートは届くけど、見るだけで終わってる」
- 「キャッチコピー、いつも悩むのに誰も助けてくれない」
- 「バナー、毎回作るのが大変で…もう少しラクにできないの?」
この記事では、そんな現場の“悩みのタイプ”に応じて、AIをどう使えばよいか?を「分析」「コピー」「デザイン」の3つに分けて解説していきます。
広告運用って、意外と「人の感覚」に頼ってませんか?
広告って、本来は「数字と反応で改善するもの」ですが──現場ではこんな声、よく聞きます。
- 毎月レポートは出るけど、見て終わってる
- キャッチコピーは社内で“なんとなく”決めてる
- バナー画像はとりあえずデザイナーさん任せ
これらはすべて、「考える余裕がない」「工数がかかりすぎる」ことが根本原因です。
でも、考える仕事ほど本来は“人にしかできない”重要な仕事のはずですよね。
そこでAI。要は、“考える材料”を出すまでをAIに任せるという発想です。
- レポートの数字から「何をすべきか」提案してくれる
- 複数の広告文案を一瞬で出してくれる
- CVRが高いデザイン構成を参考に、バナーを提案してくれる
これができるだけで、現場の「決める仕事」に集中できるんです。
「広告運用AI」は3つに分けて考えるとラクになる
広告の仕事って実は、以下のように3つに分けて考えるとスッキリします。
領域 | 主な課題 | AIでできること |
---|---|---|
分析 | レポートはあるが、改善点が分からない | PDFをAIに読ませて分析/示唆出し |
コピー制作 | いいキャッチが出ない/感覚に頼ってる | ChatGPTやClaudeでプロンプトベースで案出し |
クリエイティブ | デザインの手が足りない/属人化している | CanvaやChatGPT Visionで構成案→手動編集 |
ここで強調したいのは、必ずしも専門特化ツールを探す必要はないということです。
最近の大規模AI(ChatGPT、Claude、Geminiなど)は、多くの専用ツールの“裏側”に使われている中核技術です。
ですから、
- コピー案を出す
- キャッチのトーンを変える
- 見出しをパターン化する
といった作業は、チャット型AIに指示するだけでも十分可能なんです。
たとえば「30代女性向けに“安心感”を伝えるキャッチを5パターン」と打つだけで、それなりの精度で提案が得られます。
小さな工務店が「社内AI運用」で改善できた話
ここで、実際の導入パターンをひとつご紹介します。
🎭 こんな現場です
- 業種:地域密着型の工務店(社員5人)
- 担当:Web広告は代表自身が兼務
- 広告費:月10万円前後(Google広告中心)
- 状況:広告レポートは外注から毎月PDFで届く
🤔 よくある悩み
- 数字は届くが「次に何をすべきか」が分からない
- キャッチやバナーが毎回“ゼロ発想”でつらい
- 効果が下がっても「どこを変えるべきか」が曖昧
✅ この会社がやってみた“3つのAI活用”
- ステップ1:広告レポート(PDF)をChatGPTに読み込ませ、「改善点」を質問
- ステップ2:キャッチコピー案をChatGPTで生成 → 社内メンバーで選定&微調整
- ステップ3:Canva × ChatGPT Visionで構成案を生成 → バナー制作もスムーズに
💡 補足:「SLMとは?」「ChatGPTのカスタム活用」について知りたい方はこちらもどうぞ
→ SLMとは?LLMとの違いと徹底活用法|カスタムGPT(GPTs)・Claude・NotebookLMで現場が変わるAI業務効率化10事例
📈 得られた効果
- 月次の運用時間が約1/3に削減
- CVRは微増ながら、改善サイクルが“見える化”
- 「手が止まる」場面が減ったことで、現場のスピードと会話が変わった
専門特化ツール vs 汎用AI──どちらを使うべき?
結論から言うと、「両方をバランスよく使う」が正解です。
ツールタイプ | 特徴 | 活用に向いている人 |
---|---|---|
汎用AI(ChatGPT等) | プロンプト次第で何でもできる/導入が早い | 広告の業務フローを理解している人/柔軟に使い分けたい人 |
専門AI(Copy.ai等) | UIが親切・出力が洗練/特定用途に特化 | フローが曖昧で、型を提示してもらいたい人 |
実は、広告業務の全体像が見えている人ほど、ChatGPTやGemini単体でも十分こなせることが多いです。
逆に、どこから手をつければいいか分からない・判断軸がない場合は、専門ツールで“型に沿って進める”のが安心材料になります。
どちらを選ぶにしても、「まずは触ってみて“ラクになる感覚”を体感すること」が大切です。
チェックリスト:社内で「AI導入、やってみようか」と話すときに
- 月次の広告レポート、実は“見てるだけ”になっている
- キャッチやバナー制作が毎回ゼロベースで疲れる
- 担当者が属人化していて、仕組み化できていない
- ツールは検討中だが、どこから触ればいいか分からない
- 「週1時間だけ」で改善できるならやってみたい
これに3つ以上当てはまるなら、AI活用の“はじめどき”かもしれません。
それでも迷ったら──判断のための3つの問い
- どの作業に一番時間がかかっているか?
- 成果が読めず、意思決定に迷っている場面はどこか?
- 属人化していて、他の人に引き継げない作業はどれか?
この3つの問いを通じて見えてくる「ボトルネック」こそが、AI導入の入り口です。
そこから「じゃあ、まず分析だけAIに任せてみよう」と始めれば、自然と次の施策にもつながっていきます。
まとめ:「全部やらなくていい。1つ試せば、景色が変わる」
AIというと「全部自動でやってくれる」イメージがあるかもしれません。
でも現実には、「分析だけAI」「コピーだけAI」で十分です。
大事なのは、“動かすこと”より“気づくこと”。
AIは、あなたの思考の質とスピードを上げてくれる存在です。
1つだけでも導入してみると、広告って“こんなに動くものなんだ”と実感できると思います。
この気づきが、どなたかの役に立てば嬉しいです。
「まず何をAIに任せるか?」一緒に考えてみませんか? AI時代、一緒に頑張っていきましょう!
よくある質問(FAQ)
- Q1. どんなAIツールを使えばいいですか?
A. 記事内で紹介しているように、汎用AI(ChatGPT, Geminiなど)と専門AI(Copy.aiなど)を併用するのがおすすめです。まずはChatGPTやGeminiなどの汎用AIから試してみるのが良いでしょう。 - Q2. 導入するのにプログラミングスキルは必要ですか?
A. いいえ、プログラミングスキルは不要です。ほとんどのツールはチャット形式や簡単なUIで操作できるので、誰でも簡単に始められます。 - Q3. AIに任せるのが不安です。
A. AIはあくまで“考える材料”を提供してくれるツールです。最終的な判断やクリエイティブな発想は人が行うべきです。まずは簡単な作業から「部分導入」して、AIの精度や便利さを体感してみてください。
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