2025年最新|AI動画生成ツール比較|Synthesia(シンセシア)とHeyGen(ヘイジェン)を“実機検証”して分かったこと
AIで動画を作れる時代、実際どこまで“使える”のか──2025年7月、実機で試してみた
こんにちは。「コンニチワ、ニホンはVery hot、スシとテンプーラ、ヤキニク、オイシイデスネ-⤴⤴」株式会社セレンデック代表の楠本です。最近、よく聞かれるんですよね。
「AIで動画って、全部自動で作れるんですか?」「おすすめのツールありますか?」って。
たしかに、最近SNSやYouTubeで「AIっぽい人が喋ってる動画」増えましたよね。プレゼン資料を読み上げたり、セミナーを自動ナレーションで解説したり。
私自身も「これ、撮影ナシでできたらラクだな」と思い、実際に複数のAI動画ツールを使って比較・検証してみました。
その結果──
「全部AIでやる」より「役割ごとにツールを組み合わせる」ほうが現実的、という結論に至ったんです。
「全部AIで済むなら、やりたい」…でも、どのツールが正解?【2025年版】
AI動画といっても、裏側では様々な要素が絡み合っています。
一括生成できるように見えて、実際には以下の5つの要素に分解できます。
動画を構成する5つの要素
要素 | 説明 | 代表的なツール例 |
---|---|---|
コンテンツ内容 | 話す内容そのもの。構成や台本。 | ChatGPT、Claude、Gemini |
テキスト/プロンプト | 実際のセリフ・ナレーション用文章。 | 上記+人力添削 |
音声(How) | どんな声・抑揚で話すか。 | VOICEVOX、CoeFont、VOICE TEXT |
ビジュアル(Who) | 誰が喋ってるか(アバター・顔)。 | Synthesia、HeyGen |
スライド・資料 | 背景や演出。視覚補助。 | Gamma、Genspark、Tome |
一見「全部AIで完結しそう」なんですが、今の技術だと“全部を1ツール”で高品質に出すのはまだ難しい。
だからこそ、「それぞれを一番得意なツールで作る」という発想が必要です。
実機比較①:Synthesia(シンセシア)の使い心地と“惜しい点”
Synthesiaは、法人向けのテンプレートや実績も豊富なハイエンド型のAI動画生成ツール。
アバターの表情・動き・背景スライドの連動など、完成度はかなり高いです。
特に、動画のビジュアル面やエフェクトは非常に洗練されていて、「これ、かっこいいな」と素直に感じました。
個人的にも、見た目の印象はSynthesiaの方が好みです。
ただし、こうした高機能をフルで使うには、月額100ドル以上のプランが必要になるケースもあります。
気軽に試すというよりは、ある程度本格運用を考えている方向けかもしれません。
また、日本語の発音については2025年7月時点でも微妙な違和感が残る印象。
いわば「すごく日本語が上手な外国人が喋っている」感じ。自分の顔を使っても、その声とのアンバランスが少し気になりました。
自分の声を使いたい場合は、2〜3分のスクリプトを読み上げて学習させる必要があります(これはHeyGenも同様)。
この点は丁寧な作業が必要ですが、裏返せば、音声のカスタマイズ性は高いということでもあります。
実機比較②:HeyGen(ヘイジェン)の可能性と“あと一歩”
HeyGenは、直感的に操作できる点が魅力。
無料でも3本まで動画作成ができ、アバターや自声の登録もスムーズ。テンプレートの選択肢も多く、簡単な動画であれば“即戦力”として十分使えます。
ただし、こちらも日本語特有の抑揚や、イントネーションの自然さはやや課題あり。
表情の多様さや連動は優秀ですが、声の“間”や“滑らかさ”は、現時点ではやや機械的に聞こえる部分も。
実機検証③:料金・日本語対応・ユーザー体験を徹底比較(2025年7月時点)
比較項目 | Synthesia | HeyGen |
---|---|---|
無料枠 | 制限あり | 3本/月無料 |
月額料金 | $29〜(高機能は$100超) | $29〜39 |
日本語音声の自然さ | カタコト風 | 比較的自然 |
顔と声の一致感 | 顔:◎ 声:△ | 顔:◯ 声:◯ |
操作性 | 高機能だが複雑 | 直感的でシンプル |
商用利用 | 法人向け強い | 個人〜法人対応 |
自分の声で喋らせてみた実体験:登録〜生成のリアルプロセス
両ツールとも、自分の声を使うには「テキスト朗読→AI学習」のプロセスが必要。
だいたい2〜3分のスクリプトを読み上げ、それをAIが学習する仕組みです。
ただし、ここで気づいたのは──日本語の“発音の癖がどうしても残る”ということ。
特に「イントネーション」や「語尾の伸び方」などが、外国人が上手に日本語を話している感じに近いんです。
顔は完全に自分のリアル映像でも、喋り方がネイティブっぽくない。
結果として「日本人の顔で、外国人の発音をした自分」が画面に映るという、やや不協和音な映像になる場面もありました(笑)。
もちろん、これはこれで面白さもあります。
でも、ビジネスや信頼性が問われる場面では、「あれ?なんか変だな」と相手に感じさせる可能性もある。
そういった意味では、まだ“完璧な再現”とまでは言えない印象です。
気づきと本質:AIが当たり前の時代、だからこそ“人間の声”に価値が宿る?
ここが大事なポイントなんですが、「全部AIでやれる」ようになった今だからこそ、“あえて人間が喋る”ことの価値も高まっているように感じます。
実際、ショート動画やSNS用ナレーションならAIで十分。
でも、長尺・セミナー・商談など“信頼の土台”が必要な場面では、まだ人間の声が勝るなと感じました。
技術はすさまじいスピードで進化しているので、これも遠からず解消されるでしょう。
でも“あえてのアナログ”が、むしろ差別化になる未来もあるのかもしれません。
まとめ:「AIでやるか、人間でやるか」──ツール選びの基準は“動画の目的”次第
AI動画生成ツール、正直すごいです。
でも、「全部AI」より、「場面によって最適なツールを使う」という発想が、今の現実的な最適解です。
まずは無料で触ってみて、どこに違和感があるか、どこにラクを感じるか──それを体験するところから始めてみてください。
もし、「実際に生成したテスト動画を見てみたい」という方がいらっしゃいましたら、恥ずかしながら(笑)個別にご案内可能です。お気軽にお問い合わせください。
この気づきが、どなたかの制作判断のヒントになればうれしいです。
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