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AIで変わるWeb制作の未来|中小企業でも始められるパーソナライズ戦略

AIが変えるWeb制作の未来──「パーソナライズ」が中小企業を救う日がくる?

こんにちは。自分で選んだつもりが、実は裏でAIにすべて操られてた・・ということを打破したくてアマゾンであえて全く興味がない本を選びAIに小さな抵抗を続ける天邪鬼、株式会社セレンデック代表の楠本です。

最近ふと思ったことがあります。
「Web制作って、どこまで“人に寄り添える”んだろう?」って。

正直、昔は「サイトは作って終わり」って時代でした。テンプレ通り、デザイン整えて、はい納品──。でも、今は違います。ユーザーの関心も、行動も、購入心理も複雑化している。そんな中で、AIによるWebパーソナライズが静かに、でも確実に現場を変え始めています。

なぜ今「Webのパーソナライズ」が注目されているのか?

そもそも“パーソナライズ”とは何か?
簡単にいえば、ユーザーごとに最適な情報やコンテンツを出し分けること。AmazonやNetflixの「あなたへのおすすめ」がイメージしやすいかもしれません。

でも、これがいよいよ「中小企業のWebサイト」にも手が届く時代になってきたんです。

時代背景としての3つの変化

  • AI技術の進化:ChatGPTに代表されるように、自然言語処理やデータ解析の精度が大幅に向上
  • ユーザーの期待値の変化:「とりあえず情報がある」ではなく「“自分ごと”として届く情報」を求めている
  • Webツールの民主化:中小企業でも手軽に使えるSaaS型パーソナライズツールが登場

つまり、「パーソナライズ=大企業の専売特許」だった時代が、少しずつ終わりを迎えているんです。

「うちには関係ない」と思ってませんか?──現場のリアルな声

実は、これまで数十社の中小企業とWeb改善をご一緒してきました。

多くの経営者がこうおっしゃいます。

中小企業の経営者

AIって、ウチみたいな小さな会社には関係ないですよね?

──わかります。現場は忙しいし、ITリテラシーもバラバラ。「また新しい流行りがきたか」くらいに感じるのが自然かもしれません。

でも、ここで一歩立ち止まってほしいんです。

AIによるパーソナライズは、すべてを自動化する魔法ではありません

でも、

  • 毎月1時間だけアクセス解析を見る
  • お問い合わせの直前で離脱しているユーザーにだけ別ページを表示する
  • 初回訪問者にだけ「サービス紹介動画」を出す

…そんな“小さな一歩”でも、反応率が1.5倍〜2倍になったケースがあるんです。

ある地方の製造業では「製品ページに来たユーザーだけ、導入事例ページを自動表示」する設定を加えたところ、滞在時間が平均60秒→190秒に伸びた、という実例もありました。

つまり、特別な知識がなくても、「目の前の訪問者にあわせた“ひと工夫”」をするだけで、体感としての“親切なサイト”を届けることが可能なんです。

「データ量が少ない中小企業でもAIは機能するのか?」

これは、最もよくいただく質問の一つです。

お客様

AIって、大企業みたいにビッグデータがあるからこそ使えるんじゃないの?

確かに、AIのアルゴリズムは基本的に“学習量”が多いほど精度が上がります。
いわゆるビッグデータが強みになるのは事実です。

でも、ここで大事なのは、「中小企業が活用するAIは、汎用モデルに“ちょっとした設定”を加えるイメージ」なんです。

たとえば:

  • 地域性や業種ごとの初期テンプレートを使う
  • 数百件のアクセスデータでも“傾向”は見える
  • 自社内ではなく「ツール側が持つAI」に乗っかる活用法もあり

実際、ある飲食業の事例では、1日数十件のアクセスでも「初回訪問かどうか」だけを分岐にした出し分けで、テイクアウトの注文が増えた、という報告がありました。

つまり、完璧なAIより“ちょっと賢い補助輪”を持つイメージのほうが、実務的にはフィットするのです。

AIにすべてを任せていいのか?という問い

ここも重要な論点です。

お客様

AIって便利だけど…コントロールされすぎるのは怖い

──そんなご意見も増えてきました。

私の考えとしては、

  • 自社サイト規模であれば“過度な心配”は不要
  • むしろ「ユーザーに合わせて出し分ける」ためのアシストとして捉えるべき
  • 主導権はあくまで「自社にある」状態で活用することが前提

ということです。

また、「自社でAIを活用する」以外にも、すでにAIが組み込まれている外部プラットフォームに“うまく乗っかる”戦略も十分にありです。

たとえば:

  • BASEやSTORESなどのECサービス
  • noteやShopifyなどのコンテンツ・販売系プラットフォーム
  • AmazonやInstagram、YouTubeなどの巨大プラットフォーム

こうしたサービスは、裏側でAIがユーザーの趣味嗜好・行動履歴・閲覧傾向を学習し、「どの投稿を優先表示するか」「どの動画をおすすめに出すか」などを判断しています。

つまり、我々はすでに“AIの世界の中で暮らしている”ともいえるわけです。

だからこそ、

「AIとはどう付き合うか?」
「どんな属性のAIが、どこで何をしているか?」

を理解することが、“活用の第一歩”になります。

そしてその上で、自社Webや外部プラットフォームをどう活かしていくか──それがこれからの中小企業にとっての「AI戦略」の核になると思います。

今後、SNS広告でのAI最適化や、YouTubeでのおすすめ表示アルゴリズムなども含めて、「AIにどう乗っかるか」は大きな経営判断に関わってくるでしょう。

ツール紹介:手軽に始められるAIパーソナライズの世界

【おすすめツール】

  • KARTE(カルテ):ユーザーの行動ログに基づいた出し分けが得意。UIも直感的。
  • Google Optimize(※2023年提供終了。後継はGA4のABテスト機能):ABテストとパーソナライズの導入を同時に学べる
  • Optimizely:グローバルでも活用されている高機能ツール。料金は中堅向けだが信頼性あり

それぞれに向き不向きはありますが、最近は「お試しプラン」や「使い方動画」が非常に充実していて、現場に専門家がいなくても十分導入できる時代になっています。

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“パーソナライズ”って、なんだか仰々しい言葉に聞こえるかもしれません。でも、その本質はきっとこうです。

目の前の誰かに、もう少しだけ“丁寧に”届けること

ツールもAIも手段でしかありません。だからこそ、まずは“思考の柔らかさ”から始めてみる。

──この気づきが、どなたかの背中をそっと押せたらうれしいです。

AI時代、一緒に頑張っていきましょう! では、また。



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