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Web制作会社の社長が教える 「Web制作会社の選び方、探し方のコツ」の5項目72ポイント完全解説!!

Web制作 発注までの流れ

現在、全国に「Web制作会社」、「Webサイトの制作を請負う会社や個人事業主」は非常に沢山あります。 従業員数が数十名になる大規模な制作会社だけでなく、数人で運営している小規模なWeb制作会社やフリーランスでWebサイト制作している方まで様々な形で制作を引き受けています。

「Webサイトをリニューアルしたい」「新たにWebサイトを立ち上げたい」という時にどのようなWeb制作会社に相談・依頼すればよいかは、Webに詳しくない方にはよくわからないはずです。

Web制作会社を選ぶ方法は、会社の規模や得意分野など様々なポイントがあります。 そこで、今回はWeb制作業界に15年以上在籍して、業界を一通り見てきた経験から「Web制作会社を選ぶ前に知っておきたいこと、Web制作会社の選び方、探し方のコツ」を27項目、98ポイントを完全解説してお伝えいたします。

初めてのWebサイト制作依頼で、何から始めたらよいかわからない方は、この記事から順に読んでいただければと思います。一定の知識のある方は、興味のある箇所から閲覧して参考にしてください。

1. Web制作の基礎知識

1.1 WebサイトとHP(ホームページ)の違い

そもそもこの「Webサイト」ですが、HP(ホームページ)と呼ぶ方も多いのではないでしょうか。実は、明確に言うと「Webサイト」と「HP(ホームページ)」の違うことはご存知でしょうか。

Webサイト = Webサイト全体(Webページの集合体)のこと HP(ホームページ) = Webサイトを開いた最初のページのこと

ITやWeb業界に従事している方は「Webサイト」と言うことが多く、Web業界以外の方は「ホームページ」と言う方が多い印象です。

WebサイトとHP(ホームページ)の違いについて、詳しくは以下のブログを参考にしてください。

「ホームページ」と「webサイト」の違い
ホームページとwebサイトの違い

余談ですが、「ホームページ」を略して「HP」と記載すると、パソコンメーカーの「ヒューレットパッカード」と紛らわしいですしね。(私が今利用しているPCもHP(ヒューレットパッカード)です。 最近のHP(ヒューレットパッカード)の製品はおしゃれですし、日本メーカーのPCよりも低価格(同じような高スペック仕様にした場合、圧倒的にHPの方が安いですね。最近はDellよりも安いんじゃないか・・と感じています。見た目もカッコいいです。)

HP Directplus -HP公式オンラインストア-

話がそれましたが、弊社セレンデックのWebサイトでは「Webサイト」という呼び方で統一しています。 ITに詳しくない方をメインターゲットとしているWeb制作会社は、あえて「ホームページ制作会社」としていることも多くあります。

1.2 はじめてWeb制作会社を選ぶときに発生する疑問と問題点

「Webサイトをリニューアルしたいので、良いWeb制作会社はないかな?」 「ECサイトを開設したいけど、どうしようかな・・簡単にできるのかな?」 と考えてみたものの・・

「Web制作費用の相場」や「開発期間」の目安や「マーケティング用語や専門用語、横文字が多い」などの理由でよく分からないとお悩みではないでしょうか。

ここで、「分からないからどこに依頼しても同じでしょ」と適当に依頼をしたり、「とりあえず誰かWebに詳しい方や制作会社を知人に紹介してもらう」という選び方ですと、Webサイト制作が失敗に終るリスクが高まります。

「よくわからないから一括見積もりサイトに登録してお願いしよう」という方法もお勧めしません。

特に「Webサイトで売上をあげたい、ビジネスを成功させたい」と考えている方は特に。重要なパートナー選びくらいは自らしっかりと探して比較、検討することが重要です。

Web制作会社 一括見積サイト
Web制作会社の探し方 個別依頼と一括見積サイト どちらが便利?

滅茶苦茶な発注の仕方ですと、実力のある良い会社は評判もよく常に多忙の為、断られてしまうこともあります。

1.3 Web制作を発注する側も最低限の知識を付ける

発注する側も最低限の知識を得たうえでお願いすると、「Web制作」というプロジェクトが成功する可能性が非常に高くなります。 最低限の知識ですから難しい話ではありません。

「分からないからお願いをするんだ」という意見も、Web制作会社者側は重々承知しています。しかし、まったく知識を持っていないまま依頼するよりも、最低限の基礎知識を付けていただいている方がはるかに希望を伝えやすいです。

例えば家を購入するとき、「よくわからないから工務店や大手不動産会社の営業マンに全部お任せ!」「一括比較サイトで上位の会社に依頼」とはならないですよね。

ご自身で「価格相場はもちろん、立地条件、材料の安全性、仕様・グレード、素材などなど・・」最低限のことは事前に調べるなり、経験者の意見を聞くなり勉強しますよね。それと一緒です。

お勉強は大事です。時間と手間が多少は掛かりますが、急がば回れです。事前のお勉強は省略する部分ではありません。

Web制作を依頼するときに発注者が気を付けるポイントについて詳しく記載している記事があるのでご参照ください。

Web制作 発注者注意ポイント
丸投げ厳禁! Web制作会社への依頼で失敗しない為に発注者が気をつけるポイント

1.4 適切な選定基準を持つ

なにも分からずこの「営業の方の感じがよいから、ここでお願いします!」「安いからこの会社で」と、安易に依頼してしまうと失敗のリスクが高まります。

また、Web制作会社を比較している際、決断を急がせる会社は要注意です。 例えば「月額○○万円で、SEOはすべてお任せください!! 1社のみの限定枠です!」という営業電話で過度な期待を持たせるというような一部の会社の情報を鵜呑みにしてはいけません。

自分が求める結果を出してくれる「得意分野」は会社ごとに様々です。 どのようなタイプの会社があり、自分が求めるWebサイトの内容を得意としているかを理解し、適切な判断が出来るようにしておきましょう。

詳しくはこのページ内の以下にまとめておりますので参考にしてください。

Web制作会社 タイプと特徴
Web制作会社のタイプと特徴

1.5 自分(依頼内容)に合ったWeb制作会社選びをしよう

昨今、Webサイトは企業の顔であり集客、マーケティングにおいて非常に効果を発揮するチャネル(媒体)です。 Webサイトの制作は今後のビジネスに活かすための重要な投資活動の一つですので、失敗のないようにしっかりとパートナーとなる「Web制作会社」を探して、決める必要があります。

Webサイト制作に必要なことと、探し方・選び方のポイントを押さえておくことで、失敗のない「Web制作」プロジェクトを進めることが出来ます。

Web制作会社選びは、知識の少ない方には大変な作業かもしれません。

「Web制作会社」、いわゆるWebサイトを作ってくれる会社は日本全国に数多くあります。 個人事業主(フリーランス)や数人で運営している小規模の会社から、数十人~数百人と規模の大きい会社まで、まさに星の数ほど・・・。

Web制作会社を選ぶ時、いざWebサイト制作を発注する際に「Web制作会社のタイプと特徴」を把握しておくと、「自社とミスマッチなWeb制作会社に依頼、発注をしてしまう」という失敗を未然に防ぐことが出来ます。

ここからは、主にWeb制作会社の「規模」と「得意分野」を掘り下げていき、タイプ別にWeb制作会社の選び方を紹介していきます。

「どのようなタイプのWeb制作会社に発注すると良いのか、失敗しないのか」ということを実際にWeb業界に10年以上身を置き、色々と見聞きした経験から解説していきますので、是非ご参照ください。

2. Web制作会社を探す前に用意しておきたいこと

Web制作 事前準備

2.1 目的を明確にし、優先順位を決める

仕事をしている上で当たり前ではありますが「何が一番大事なのか、何のためにするのか。どうなったら成功か」を、明確にすることは重要なポイントです。

「実現したい目的や目標を定めて、複数ある目的の優先順位を決める。」

すごく当たり前に聞こえるかとは思いますが、これが明確に出来ていない会社が非常に多いです。


「新規顧客からのお問い合わせを増やしたいけど、既存の取引先も大事にしたいし、新サービスも知ってほしいし、最新情報も見てほしい、採用にもつながるようにして、カッコよくしたい」

このような「全部重要だから、TOPページのファーストビューに全部入るようにしてほしい」という依頼の仕方はおすすめできません。

もちろんどれも大事なことなのですが、優先順位を決めないとあれもこれもと統一性がなくなり、Webサイトの見せ方に強弱がつけられません。

その結果、「すべての情報が目立たない」ということになります。

Webサイトを作ることで何を実現したいか、その優先順位によって必要になる施策やサイト設計は大きく異なります。

そのため、まずはしっかりと「Webサイトによって実現したい目的、目標を定めて、複数ある目的の優先順位を決める」ということを心掛けていただくと、Web制作会社と打ち合わせをしたときにスムーズに進むはずです。

もちろん、Web制作会社のWebディレクターさんや営業担当者さんと話をしたうえで、優先順位を変えることは問題ありません。

しっかりしたWeb制作会社を選んだ場合は、何も決めずに依頼しても必ず目的と優先順位の話になるはずです。
Webサイト制作はクライアントのWebサイトを利用するユーザーがどう感じるかまで考える必要があります。目的と優先順位の話がないWeb制作会社さんの場合、それは単純な御用聞きかもしれません。

2.1.1 ファーストビューの重要性

たしかにファーストビューに載せる情報は大切です。しかし、ファーストビューに必要以上に情報を載せることは良いとは言えません。

また、ファーストビューの見え方はパソコンによって異なります。(もちろん設定すれば同じにも見えますが)

例えば、依頼主である会社の決裁者さんが小さく古いデスクトップのモニターで閲覧している場合は、とんでもなく小さい範囲にすべての情報を盛り込んだキツキツのデザインになってしまいます。

ファーストビューの重要性についてはこちらを参考にしてください。
参考:3秒で決まる?? Webサイトのファーストビューの重要性


2.2 現在の課題を明確にする

新しくしたWebサイトを通じて実現したい「目標」「理想的な状況」がどんなものか考えていますか?
Webサイトを新規開設・リニューアルするのは、その「課題」を解決するためであることが一般的です。

WebサイトやECサイトの新規開設やWebリニューアルを行うということは、「実現したい目的・理想」がありながら、それが「何らかの理由で出来ない」という「課題」があるはずです。

そのため、自社内では当たり前になっているかもしれない「課題」を明確にしておくとWeb制作会社の担当者に分かりやすく伝えることができます。

「課題」を明確にすると同時に、実現したい目的の優先順位や何を実現したいか(目的)もあわせて明文化しておくとさらに良いです。

「そんなの当たり前!」と思われるかもしれませんが、まれにそこが不明確な為に内容がぶれてしまう方がいます。
Webサイトはビジネス上の課題を解決するための手段、ツールの一つですので、「目的」を常に意識しておく必要があります。

Web制作 課題を確認する


2.3 Web担当者を決める

Web制作会社との窓口になる、「Web担当者」の決定も必要です。

2.1.4 担当者に向いていない人

  • ITリテラシーの低い方
    (例:ITリテラシーはあるに越したことがありません。Webサイト制作は初めてとはいえ、ITやWebにあまりに詳しくなく、チャットが使えない、エクセルやパワポなどのオフィスが使えない)
  • マーケティングやビジネス力(特に自社のサービス、強み、特徴を理解していること)に乏しい方
    (例:Webには詳しいけど自社のビジネスに関してはまだまだ理解が浅い)

これはよくある間違いで、「君は若いし私よりITに詳しいでしょ! 頼むよ」でお願いしてしまうと、その若い方が優秀で万能な人であればよいですが、そうでなくただ「おじ様よりITに詳しいだけ」でWeb担当者になってしまうのは大問題です。

Webサイトはあくまで売上アップや潜在顧客獲得などのビジネスの課題を解決するためメディアの一つです。
そのため、Webサイトを作るために一番大事なのは、ITリテラシーより「マーケティング脳」です。

自社のビジネスやマーケティング力はあるがITリテラシーに自信がないという方は、ITに詳しいアシスタントをつけると良いです。

あくまでWebサイトをどのようにするかという、「コンテンツに関しての判断」は「自社の特長やお客様の意見、反応、様々な経験がある方」が望ましいです。

2.1.5 Web担当者の時間や権限

Web担当者のWeb制作にかけることができる時間や権限にも注意が必要です。

一人の担当者が有能であるばかりに、他の業務との兼ね合いでWeb制作の業務に投下する時間を割くことができす、レスポンスが遅くなってしまったり、制作に時間がかかってしまうことがあります。

このようなことにならないよう、メインの担当者だけでなく、業務内容を理解しているサポートスタッフがいるとより良いといえます。


2.4 「Web制作・Webサイトリニューアルの発注」前に用意しておくとスムーズに進むもの

Web制作に必要なもので、事前に準備しておくとスムーズに制作が進むものは以下の通りです。
もちろん、すべて用意できない、分からないこともあると思うのでWeb制作会社の担当者さんに相談しながら進めていく形式でも問題はないかと思います。

  • 目的・コンセプト
    Webサイトに記載する内容の一つとして、「コンセプト」は大切です。

  • 主な対象
    Webサイトに来てほしいと考えている「対象」を考えておきましょう。

  • 予算、納期
    Webサイト制作の予算と納期は、Web制作会社と相談も必要ですがある程度決めておきましょう。

  • 課題
    すでにあるWebサイトをリニューアルしたい場合は、現状の課題、解決したいことをまとめておくと話が早いです。

  • ロゴ、会社パンフレット(あれば)
    会社のロゴはWebサイトの顔となる部分に載せます。そのため、現在会社のロゴがあれば画像データを用意しておくとスムーズです。
    また、会社パンフレットがあればそれをWeb制作会社に渡すことである程度理解してもらえるため、スムーズです。

  • 競合サイト、ベンチマークサイト
    こんなイメージのサイトにしたい、こんな情報の見せ方をしたいなど、ライバル会社や希望に類似したWebサイトがあれば参考になりますので、ピックアップしておくと良いです。

2.5 事前準備で目的に沿ったWeb制作会社選びをしよう

Web制作 事前準備

内容を検討しておくことで、目的に沿ったWeb制作会社が選べます。

完成したWebサイトも、まったくの無知の状態で依頼した場合よりも良いものが出来上がるはずです。

また、ここまで記載したような、どのようなWebサイトにしたいのかを社内でまとめ、その意思を統一しておくことも大切です。
統一していない場合、後から他部署や上層部から変更依頼がかかり余計な時間と費用が掛かる可能性があります。

何度も意見が変わったり修正がかかったりすることで、Web制作会社のモチベーションが下がってしまう可能性すら出てきます。

事前準備ができたらいよいよ自社にあったWeb制作会社選びです。 Web制作会社の選び方、探し方はこちらを参考にしてください。

3. Web制作会社のタイプと特徴

「Web制作会社 ≒ Webサイト(ホームページ)を制作するサービスを提供している会社」と定義します。

(今回は、「Webサイト(ホームページ)を制作するサービスを提供している」として、実際には会社ではないですが個人のフリーランスの方もWeb制作会社としての括りにいれています。)

余談ですが、正確にはWebサイトとホームページは異なりますので。詳しく記載している記事があるのでご参照ください。

「ホームページ」と「webサイト」の違い
Webサイトとホームページ(HPの違い)

Web制作会社のタイプは、ざっくりと下記のように分類できます。 (売上高で分類してみても面白いかもしれませんが、今回は従業数でカテゴライズしています)

Web制作会社のタイプ
  1. Web制作、Webデザインを請け負っているフリーランス・個人事業主
  2. 小規模なWeb制作会社(2~10名以下)
  3. 中規模なWeb制作会社(11~30名以下)
  4. 大規模なWeb制作会社(31人~)
  5. メインがWeb制作ではないデザイン会社、広告代理店(メインサービスが他にあるなか、付随業務として「Web制作」も受注して、上記1~4に該当するような「Web制作」の専門会社に外注する。)
業務形態特徴メリットデメリットこんな人におすすめ
フリーランス 個人事業主
  • ・ 基本的に一人で対応
  • ・ 価格が安い
  • ・ 高スキルの人に出会えれば良い取引ができる
  • ・実力、実務経験がない人(駆け出し)に当たる場合がある
  • ・突然音信不通になる可能性がある(フォローする人がいない
  • ・ 価格を安く抑えたい
  • ・ WebサイトのLPだけなど、一部分だけの作成を依頼したい
小規模 Web制作会社
  • ・ 各スタッフがマルチタスク
  • ・ 一部の作業を委託する場合もある
  • ・ 大規模企業よりも価格が安い
  • ・ 繁忙期は制作期間が長くなる
  • ・ 制作期間に余裕がある
  • ・ 仕様や要望など柔軟な対応を求めている
中規模 Web制作会社
  • ・ 各スタッフがマルチタスク
  • ・ 大規模企業よりも価格が安い
  • ・ ベンチャー企業の場合、担当者によって品質が大きく変わる
  • ・ 予算に余裕があり、高い品質を求めている
  • ・ デザインや構成のテイストが事例に類似している
大規模 Web制作会社
  • ・ Web制作以外の事業を並行している場合が多い
  • ・ 大手企業、上場企業との取引が多い
  • ・ プロフェッショナルがそろっている可能性が高い
  • ・ 実績が豊富なため、提案力、デザイン力などに優れている
  • ・ 信頼と安心感がある
  • ・ 料金が割高
  • ・ 細かな仕様や要件が多い可能性がある
  • ・ 予算にも納期にも余裕がある方
  • ・ 形式にはこだわらず高スキルを求めている
メインが別事業 Web制作会社
  • ・ 付随業務として「Web制作」を受注
  • ・ 得意分野に特化している
  • ・ 一部分だけ依頼することでコストダウンを図れる
  • ・ メインの業務とまとめて効率的に依頼できる
  • ・ 得意分野以外の知識が乏しい可能性がある
  • ・ 何かに特化したWebサイトを希望している
  • ・ システムや紙媒体のデザイン、広告や翻訳などの業務とセットでまとめて依頼したい

次に、各分類の特徴を記載していきます。

3.1 Web制作、Webデザインを請け負っているフリーランス・個人事業主

Web制作会社のタイプ フリーランス

3.1.1 Web制作、Webデザインを請け負っているフリーランス・個人事業主の傾向と特徴

近年、フリーランスでweb制作を行っている方は相当に多いです。

Web制作というより「Webデザイナー」という肩書、もしくはそう名乗っている方が多いかもしれません。

Web制作の事業はネット環境とパソコン、そして数種類の有料ソフトがあれば十分開業可能です。 その為、まとまった資金がなくても開業できる(いわゆる参入障壁が低い)ということで、現状は飽和状態といえます。

現実には始める人も多いですが辞める人も多い、もしくは完全フリーではなく企業に所属しながら「副業」として始めている方も多いです。

主な特徴はやはり個人、つまり基本的に業務は一人で行っていることです。

ただし、フリーランス同士で横のつながりもあり、規模が大きい時や得意でない分野の依頼が来た時には、他のフリーランスの方と共同で案件に当たる時も有ります。 (主な営業手法の一つが「紹介」となるため、フリーランスの方は人脈やネットワークが沢山ある方も多いです。)

3.2 Web制作、Webデザインを請け負っているフリーランス・個人事業主の主な営業、集客方法

フリーランスの方の主な顧客・案件獲得、営業手法は主に3つあります。

「紹介」 知人、過去のお客様、大手制作会社、広告代理店

依頼が知人や過去の取引先からの「紹介」となるため、フリーランスの方は人脈やネットワークが沢山ある方も多いです。 むしろそうでないと生き残っていけないのかもしれません。

「営業」 電話営業、メール営業

企業に「Webサイトを新しくしませんか?」など、電話やメールをする営業です。

「クラウドソーシング」 ランサーズやクラウドワークスなどのサービスを利用

3つめの案件獲得方法が「クラウドソーシング」です。いわゆる「シェアリングエコノミー」の一つです。 ランサーズやクラウドワークスなどのサービスを利用して、案件獲得に繋げています。

上記のほかに、かなりレアなケースですがリスティング広告、Facebook広告に出稿しているフリーランスの方もお見かけします。

定期的に見かけるということは、それなりに効果が出ているので継続しているのかと思います。

広告費用は掛かりますが、クラウドソーシングのサービスのように価格競争にならなくて良いのかもしれませんね。

3.3 Web制作、Webデザインを請け負っているフリーランス・個人事業主の見つけ方、探し方

現在は、検索サイトで見つけようと考える方が多いと思います。

しかし、「Webサイト制作」「ECサイト制作」というようなビッグキーワードでSEO上位にくるフリーランスの方は少ないです。 主に実績がありSEO対策をしっかりと行っている法人サイトが上位にいるためです。

そのため、探し方として有力なのはフリーランスとのマッチングサービスアプリや紹介です。 また、TwitterやInstagramなどのSNSで検索してアカウントにダイレクトメールを送る方法もあります。

3.4 Web制作、Webデザインを請け負っているフリーランス・個人事業主に発注する際のメリット、デメリット

メリット
  • 価格が安い
  • 高スキルに出会えれば、安く良い結果が出る

フリーランスや個人事業主としてWeb制作を請け負っている人の中には、高スキルの方”も”多いので腕のよいWebデザイナー、Webエンジニアと取引することが出来ます。

しかも、大手Web制作会社に依頼する場合の半分くらいの価格帯で依頼できるため、良い人に出会えた場合は大変良い結果が生まれます。

もちろん、駆け出しのデザイナーやあまり実務経験が無い方もいますが、非常に能力、実績のある方も沢山います。

特に、腕のよいデザイナーやエンジニアは管理されるのを嫌がるので、フリーになっていることは多々あります。 そして、大手制作会社よりは安く依頼することも可能です。

デメリット
  • 実力がない人(駆け出し)に当たる場合がある
  • 突然音信不通になる可能性がある(フォローする人がいない)

Web業界は参入するのに資格も大きな設備投資も不要なため、簡易に参入可能です。そのため、実力がある良い人もいれば、当然そこまでの実力でない方もいます。

素人同然の方や、実務経験が非常に少ない方、そして実力以前に責任感の欠如している方や、文書のやりとり、コミュニケーションが苦手な方もいます。

私個人の考えとして「文書のやりとり、コミュニケーションが苦手な方」でも、依頼しているデザインやコーディング、プログラムスキルが高ければ正直問題ないと考えています。 求めているのは「デザイン能力」であり「プログミング能力」ですからね。

もちろん、デザインやプログラムの設計にあたり、適切なコミュニケーションは必要なので、有るに越したことはないです。 とはいえ、本当に腕のよいデザイナーは、コミュニケーション能力もしっかりしていて、こちらの意図を汲み取るように工夫しています。

また、このタイプのWeb制作会社の方の中には、突然連絡がとれなくなる方がいるのもデメリットの一つです。 とりあえず業務を引き受けたものの、「大変そうだ」とか「難しそうだ」「納期が遅れそう」という理由なのでしょうが、音信不通になる方がいます。

実際に私も以前に一度ありました。周りの方に聞いても同様のことを経験したことがある方はいました。

そうです、飛んでしまうんですね。 普通の社会人をしている方ですと「信じられない」という感覚かと思いますが、フリーランス界隈ですとそこそこの確率でいます。 そういった方がフリーランス全体の信用度を下げているので、しっかりとしてほしいものですが、会社組織の縛りや監視の目がないので、嫌になったら逃げてしまうのでしょうね。

その他にも、フリーランスや少人数経営のWeb制作会社の場合、どんなにしっかりした方でもあっても、病気や事故に巻き込まれるという突発的なリスクは常にあります。

やむを得ない事情で、最後までWeb制作を完了することができなくなってしまい、それをフォローする人材がいない場合は、依頼自体がキャンセルとなってしまいます。 (これは、フリーランスの方に限らずどの規模の担当者さんにもありうることですが、非常時のリスクが大きくなるのが一人で行っているフリーランスの方です)

フリーランスや個人事業主の方に依頼する場合はそのようなリスクが有る前提で、いざとなったら自社で対応するとか、付き合いのある会社や別のフリーランスの方に依頼できる、という方が利用することをおすすめします。

3.5 小規模のWeb制作会社(10名以下)

Web制作会社のタイプ 小規模企業

3.5.1 小規模のWeb制作会社(10名以下)タイプの傾向、主な特徴

数名程度というと一見すると規模としては小さく感じますが、Web業界では10名以下の会社はとくに珍しくはありません。

格好良く言えば少数精鋭なのかもしれません(笑)

特徴としては、小人数ゆえに各スタッフがマルチタスクで、「営業兼ディレクター」「デザイナー兼コーダー」「ディレクター兼デザイナー」というように複数の役割を兼務していることが多いです。

そのため、「物凄く出来る人材もいる」ということになります。「広く浅いゼネラリスト」ではなく、「広く深いスペシャリスト」という感じです。

一方、能力的にそれほどでも無い人もいるため、はっきり言ってしまえば担当者次第、そして端的にいってしまえば「社長次第」とも言えます。 (Web業界の場合は小人数の会社の場合は特に社長の営業が非常に大きいです。)

余談ですが、入社企業を選ぶ際に、幅広くスキルアップして能力を高めたい方にはこのような会社で働くことはおすすめかもしれません。 (その代わり業務範囲が広いので大変ですけどね・・努力は必須)

3.5.2 小規模のWeb制作会社(10名以下)タイプの主な営業、集客方法

この規模のWeb制作会社の場合は主に下記の3つのタイプの営業、集客方法がメインとなります。

大手制作会社や広告代理店、既存クライアントや知人からの「紹介」

主に大手制作会社、広告代理店などからの紹介案件や、既存クライアントからの紹介、知人の紹介、というように「紹介」という人脈やつながりによる案件獲得が多いです。

「アウトバウンド」スタイルの営業とマッチングサイト掲載

電話営業や広告出稿など、「アウトバウンド」スタイルの営業活動から案件獲得に繋げている会社もあります。 あとは、マッチングサイトに掲載してそこからの問合せに対して営業活動を行うパターンもあります。

Web集客

もちろん、特定の強みをもったWeb制作会社やSEOに強い場合に限りますが、Webを通じて集客している場合もあります。

3.5.3 小規模のWeb制作会社(10名以下)会社の見つけ方、探し方

Webで検索するか、もしくはマッチングサイトで探すのが一般的です。

ただし、小規模な会社の場合は担当者次第となります。 (大規模な会社も担当者次第ではあるのですが・・より重要度が増します)

そのため、「知人の中にWebを通じてビジネスがうまくいっている」という方がいる場合、その方にその担当者やWeb制作会社を紹介してもらうというのも、一つの選択肢となります。 (担当者さんがフリーランスになって独立していたりすることもあるので、会社だけでなくどの方だったか・・ということも大事です)

ある程度の規模の会社ですと仕組み化されていて、どの担当者でもある程度の「型」があることが多いです。 (もちろん、個人事業主のような独立型のWebディレクターを複数抱えている会社もあるので一概には言えませんが)

一方、小規模でもしっかりと仕組み化されている会社も勿論ありますが、一般的には小規模な会社の場合は仕組み化がされていなく、属人化している傾向が高いです。

そのため、担当するWebディレクター次第で成果にバラツキが出ます。

そのため、紹介してもらう際は「**会社の**さん」というように指定することがベターです。

3.5.4 小規模のWeb制作会社(10名以下)に発注する際のメリット、デメリット

メリット
  • 価格が安い

費用は規模が大きい会社に比べると、固定費が少ないので安くなります。

デメリット
  • 繁忙期は制作期間が長くなる

リソースが限られていることがあるので、繁忙期は制作期間が長くなることがあります。

3.6 中規模のWeb制作会社(30人以下)

3.6.1 中規模のWeb制作会社(30人以下)タイプの傾向、主な特徴

中規模のWeb制作会社は成長中、拡大中の企業が多く、若手で前向きであることが多いです。

小規模のWeb制作会社よりもある程度スタッフが分業化されていますが、その分経験が少ない方も多いので、それをどのように捉えるかで見方は変わってきます。

業種やデザインなどそれぞれに得意としている分野があるので、よくその企業のWebサイトのサービス内容や制作実績をチェックすることをおすすめします。 とくに制作実績に得意分野の傾向が表れるので目を通しておくとよいです。

費用は基本的には大手よりも安価ですが、専門的な知識を持ったスタッフの集まりですので、当然それなりにコストはかかります。

また、フリーランスに比べて経営基盤が安定しており、その点においては安心して依頼できるといえます。

3.6.2 中規模のWeb制作会社(30人以下)タイプの主な営業、集客方法

紹介

メインはコネクション、紹介というパターンが多いです。とくにそれなりの規模の会社は紹介で依頼先を決定することあるためです。

Web集客

昨今は大企業の担当者がしっかりとWebで検索して発注先を探すことも多くなっています。 そのため、小規模、中規模のWeb制作会社であってもSEO対策がされていて、Webサイトの内容が充実していれば大企業からの直接のお問い合わせから案件を受注することも増えてきています。

3.6.3 中規模のWeb制作会社(30人以下)会社の見つけ方、探し方

まずはwebで探すのが一番です。

そういった行為が面倒、もしくは選び方が分からないという場合は、他の部署の方や知人、取引先でWeb事業やWeb施策がうまくいっている方に紹介してもらうのが早いです。 そして、一番はこの記事を読んでいただき、「よいWeb制作会社の選び方を理解、実践する」ことですね(笑)

3.6.4 中規模のWeb制作会社(30人以下) に発注する際のメリット、デメリット

メリット
  • 大規模企業に比べて価格が安い
  • 臨機応変な対応をしてくれる

スタッフがそれぞれに自主的、前向きに働いていることが多く、大手よりも臨機応変な対応をしてくれることが多いです。 スタッフごとの作業が細分化されているため、Web制作の速さも期待できます。

小規模な会社よりは値段が高いですが、大規模な会社よりは安くWeb制作を依頼することができます。

実績を確認して、類似の成功事例やデザインのテイストが合いそうであれば、依頼してみるのもよいでしょう。

デメリット
  • 担当によって品質に差が出る

ベンチャーの場合は、体制が整っていない場合があり、ブレがある可能性があります。担当者によって品質に大きな差が出るかもしれません。

3.7 大規模のWeb制作会社(31人以上)

Web制作会社のタイプ 大規模企業

3.7.1 大規模のWeb制作会社(31人以上)タイプの傾向、主な特徴

有名なWeb制作会社の多くが、この分類に属します。Web制作会社でこの規模の人数となると、かなり大きいといえます。

社歴が長い有名どころの会社出身であったり、大手広告代理店の子会社、グループ会社など、Web制作以外にもリスティング広告や人材派遣など、Web制作以外の事業を並行していこなっていることが多いです。

大手なだけあって知名度が高いだけでなく、大手企業・上場企業との取引が多く、技術力やデザイン力、提案力などに優れています。 (開発予算が多いので、その分クオリティにこだわりしっかりと制作することが出来、最新技術を取り入れた制作を行っている環境があります)

3.7.2 大規模のWeb制作会社(31人以上)の主な営業、集客方法

コネクションをもとにした電話営業、メール営業

大規模なWeb制作会社の場合、もともと大手広告代理店などの系列会社であることが多く、強いコネクションを持っています。 そのため、そういったコネクションに対し営業マンやプロデューサーが営業活動を行い獲得しています。

3.7.3 大規模のWeb制作会社(31人以上)の見つけ方、探し方

大手の場合は、紹介やコネクションで仕事がくるため、そこまでWeb集客に積極的に力を入れていない場合が多いです。 Webサイト自体もブランディングと実績をメインにしていて、すごく詳しいサービス内容を入れていない場合もあります。

有名所の大手Web制作会社の比較サイトもありますので、自分の希望に沿った会社を比較することもできます。Web制作会社のWebサイトに記載されている制作実績など、じっくり確認してみましょう。

参考:大手ホームページ制作会社6社をプロが厳選!【2019年版】目的別におすすめします! | Web幹事 (https://web-kanji.com/posts/major-companies)

3.7.4 大規模のWeb制作会社(31人以上)のメリット、デメリット

メリット
  • プロフェッショナルがそろっている
  • 豊富な実績がある
  • 信頼と安心感がある

大手Web制作会社へ依頼するメリットはまずは信頼と安心があるところです。

豊富な実績と、人員がいるため最新のトレンド技術も知っていて、納期や技術力に関しては安心できます。

また、担当者さんがたとえ病気で休養になったとしても他の方が代わりに対応してくるなどの安心感もあります。

大規模なホームページ・プロジェクトでも対応できたり、各プロジェクトに対してプロフェッショナルがそろっていたりする可能性が高いことがメリットといえます。

ノウハウがあるためWebサイト作成だけでなく、リスティング広告や運用まで任せたい場合も安心して任せられます。 プロジェクトごとにチームを組んでくれるなど、対応に安心感があり、制作実績が豊富なため、様々な提案もしてくれるはずです。

デメリット
  • 価格が高い
  • 仕様や要件が多い可能性がある

大規模なWeb制作が可能な分、料金が割高になる可能性があります。

基本の価格が誰もが知っている大手企業との取引価格のため、中小零細企業がお願いしようとすると、びっくりして諦める・・という事例も聞いたことがあります。 まあ、低予算の仕事をするよりは、大手企業の潤沢の予算がある案件を請け負った方が会社としてもメリットがあるので、当然といえば当然ですね。

大手だからこそ(仕組み化されているため)変更できない仕様や要件が多くなる可能性があります。 これは、どの業種にもあてはまりますが組織が大きくなるとどうしても起きることであるので、仕方がない部分かとは思います。

3.8 メインがWeb制作ではないデザイン会社、広告代理店

3.8.1 メインがWeb制作ではないデザイン会社、広告代理店タイプの傾向、主な特徴

Web制作を請け負っている会社の中には、メインの業務がWeb制作ではない場合もあります。 「システム開発」、「印刷」や「紙媒体のデザイン会社」、「広告会社」など他のメイン業務に付随する形式で「Web制作」を受注している企業です。

このようなメインで行っている業務を活かして、“アップセル“としてWeb制作を行っています。そのため、得意分野がわかりやすいメリットがあります。

システム開発系のWeb制作会社

システム開発を得意とするWeb制作会社は、カスタマイズが必要なCMSを使用したWebサイトやECサイトを依頼するのに適しています。

HTMLやCSS、JavaScriptの実装などから顧客管理システムといった、Webサイトの見た目に出ない部分の機能面まで開発してくれます。

実用性があるWebサイトを制作してくれる可能性が高いですが、デザインやレイアウトなどはごく一般的なものになりがちです。 システム担当者とは別にデザイン担当がいることをチェックしておくとよいです。

デザイン系(印刷・出版)のWeb制作会社

デザインが強みのWEB制作の場合は、デザイン力の高いWebサイト全体のデザインだけでなくロゴやバナー、名刺などにも対応してくれるはずです。

そのため、立ち上げたばかりの会社でロゴも決まっていない場合やついでに紙媒体の名刺やパンフレットも作りたいという場合などにおすすめです。

また、「トップページだけ」や「バナーだけ」などといった一部のみの制作を請け負っている場合もありますので、予算や納期によってはメインのWeb制作会社と併せて依頼することもできます。 その場合は、メインのWeb制作会社とのやり取りもあるので、必ず相談してから依頼しましょう。

集客系(SEO・マーケティング・広告)のWeb制作会社

もともと広告代理店である場合は、マーケティングが強みです。 Webサイトと広告メディアを併せた広告展開など、広告業界のノウハウ生かしたプロモーションの提案・実施が期待できます。

Webサイトを多くの人に見てもらうために、SEO対策は今や必須となり、より高い集客力を出すためには、マーケティングは欠かせません。

そのため、Web制作を依頼する目的が「集客」の場合は、このタイプのようなSEO対策やマーケティングが得意なWeb制作会社に依頼すると良いです。

このタイプのWeb制作会社は、Webサイトが完成した後の「運用」まで引き受けてくれることが多いです。

集客はWebサイトが完成して終わりではありません。 定期的に更新・運用することで集客の結果を出すことができます。

業界特定系のWeb制作会社

不動産業界やアパレル業界、医療業界、製造業など特定の業界、BtoBに特化した制作会社です。

特殊な業界の場合は、その業界について理解が浅いとコンテンツが十分でない場合があります。 その点、業界に特化している場合は、その業界の知識や実績が豊富で理解が深いことがメリットです。

3.8.2 メインがWeb制作ではないデザイン会社、広告代理店の主な営業、集客方法

メインがWeb制作でない会社の場合も、会社の規模によって集客方法が異なりますが、「自社Webサイトのお問い合わせ」「紹介」「クラウドソーシング」が主な集客方法です。

3.8.3 メインがWeb制作ではないデザイン会社、広告代理店の見つけ方、探し方

このタイプの場合もWebで探すことが一般的です。

メインがWeb制作ではない会社にWebデザインを依頼するということは、何かしらの目的に対して明確に特化した得意分野があるからだと思います。

そのため、その目的を達成してくれる会社を探す必要があります。

また、ほかの依頼をしたときに好印象で、「ついでにWeb制作もできませんか?」という流れもありえます。

3.8.4メインがWeb制作ではないデザイン会社、広告代理店のメリット、デメリット

メリット
  • 得意分野に特化している
  • 一部分だけ依頼することでコストダウンを図れる
  • メインの業務とまとめて効率的に依頼できる

主としている業務とWeb制作をまとめて依頼(ワンストップ)できるので効率的です。

また、得意分野に特化しているので、求める結果が該当する場合は自分に合ったWebサイトを制作してもらえます。

得意とする分野を生かして、Webサイトの一部分(デザインやLPなど)だけ依頼することで、コストを抑えることもできます。

デメリット
  • 得意分野以外の知識が乏しい可能性がある

Webの専門家ではないため、得意とする分野以外の知識が乏しい可能性があり、Webサイトの品質は提携しているWeb関連の会社次第となります。

そのため、例えばシステム系のWeb制作会社に依頼した場合、デザイン力が乏しいため、実用性がある使い勝手の良いが見た目がいまいちといったことになるかもしれません。

3.9 目的に合ったタイプのWeb制作会社を選ぶ

たくさんあるWeb制作会社ですが、それぞれに得意分野や規模によって特徴が異なります。

Web制作会社のタイプを知っておくことで、自社に合ったWeb制作会社を選ぶ際の参考になります。

フリーランスのweb制作者を探す前に、フリーランスに依頼するのが適している会社、担当者の傾向も知っておきましょう。

フリーランス・個人事業主に依頼するのが適している方

ある程度ITやWebの知識もあり、選別や各種判断を担当者ご自身で出来るのであれば、高スキルで優秀なフリーランスの方を見つけることもできるはずです。 (費用も法人に比べればお安い傾向が有ります、費用対効果も高まるはずです)

法人のWeb制作会社が適している方

専門知識がなくある程度お任せしたい方は、法人のWeb制作会社が適しています。

1~2名と少数の法人web制作会社はフリーランスとあまり変わらない部分もあるかもしれませんが・・あくまで目安としてです。

フリーランスの方は、いわばスペシャリストです。 ある程度Webの知識やITリテラシーがある方にとっては、「必要な業務にスペシャリストとしてフリーランスの方をアサインする」という流れ方と思います。

Webのこともあまり詳しくなく自信が無い、Web担当になって日が浅い、というような方はフリーランスの方に依頼するよりも法人に丸ごと依頼したほうが安心感を得られます。 その分、フリーランスの方に比べると費用は高くなります。

それぞれの会社に強みや実績がありますので、Webサイトや口コミなどを確認することが大切です。

4. Web制作会社はどうやって探す? タイプ別おすすめの探し方

4.1 Web検索(検索エンジン)で探す ~Web制作会社の探し方~

Web検索で探す ~Web制作会社の探し方~

4.2 検索ワードについて

「何かを探す」となったときにまず真っ先に思いつく方法が「Webで検索」、ようはグーグル検索です。 「詳しくはWebで!」ですね。(最近はあまり聞かなくなりましたねw)

そのときポイントになるのは、どのようなキーワードで検索するか? です。 Webサイト制作を依頼する会社を探す際に、単純に「Web制作会社」「ホームページ作成会社」という王道キーワードで検索するパターンもあります。

ECサイトを作りたい場合は「ECサイト制作会社」や「EC 制作会社」、CMSを使ってサイト構築したい場合は「CMS制作会社」など。

検索する際には数多くのパターンがあります。

基本は「Web制作会社」などの大きな方向性で調べつつ、ECやCMS、SEO、Web集客など、ある程度重視する目的に特化したワードで絞り込んで検索していく形式かと思います。

目的がはっきりとしている場合は、絞り込んで検索することをおすすめします。 というのも、Web制作会社にはそれぞれ得意不得意があるので、あらかじめ求めているものが得意な会社から選定したほうが話が早いからです。 (とはいえ、まずは「Web制作会社」というビッグワードでどんな感じか探してみるのも悪くはないです。業界全体を知るという意味では)

4.3 地域、ローカライズについて

昨今のグーグル検索の結果は、「どこで検索しているのか?」という地域(検索場所、エリア)が検索結果に反映されます。

たとえば、東京の新宿区で「Web制作会社」と検索すると、新宿区近辺の「Web制作会社」が優先して表示されます。

もちろん、新宿近辺のWeb制作会社だけか表示されるわけではありませんが、千代田区で検索した場合とは微妙に検索結果に反映される内容は異なります。

そう考えると、クライアントとなりえる企業が多く存在する地域やビジネス街に拠点を構えるのは有利と言えるかもしれません。

またその逆もあり、競合が少ないエリアであれば上位に表示される可能性が高まるというメリットもあります。(その分需要が少ない可能性もあります)

IT全盛の時代でリモートワークのように「どこでも仕事が出来る!」という時代になってきていますが、SEOで地域が関係してくることを考えると、立地における重要性も引き続きありそうですね。 (需要が多そうなビジネス街のエリアに簡易な支店や営業所を設ける、という手段も出てくるかもしれませんね。バーチャルオフィスなどでもよいので)

4.4 紹介で探す ~Web制作会社の探し方~

紹介で探す ~Web制作会社の探し方~

「知人や取引先、友人などにWeb制作会社を紹介してもらう」というパターンです。 Webのことはよくわからないという方でも口コミや紹介によってリスクを避けることができ、選定時間の短縮にもつながります。

今でも、Web制作業界では「口コミ、知人の紹介」というのは非常に多い「Web制作会社の探し方」の一つかと思います。 (その紹介や口コミ獲得のために、営業担当者が躍動しているパターンもあるのかもしれません。Web制作会社からしても、広告やマーケティングコストをかけるよりも、口コミや紹介の方が低予算で効率的ですからね)

紹介で探す場合、有名でなくても腕の良いWeb制作会社に出会えるという可能性があります。 また、紹介してくれる人に初めに「こんな目的、予算でWeb制作会社を探しているんだけど・・・」と簡単な要件を伝えることで、ゼロから探すよりも早く希望に沿った会社に出会えるかもしれません。

その一方、紹介である分、「場合によっては断りづらいというデメリット」があります。 また、コンペや相見積を行う場合には事前にWeb制作会社の担当者さんにそのことを伝える必要があります。 Web制作会社への不誠実な対応は、紹介してくれた人の顔をつぶすこと、信頼関係にヒビを入れることにもなりかねません。

コンペ・相見積についてもこちらページにて詳しく紹介していますのでご参照ください。

Web制作 コンペと相見積もり
Web制作のコンペ・相見積のメリットとデメリット

デメリットにも留意しながら、よいWeb制作会社を紹介してくれそうな方がいる場合は、話を聞いてみたり、相談、尋ねてみるのもお勧めです。

4.5 クラウドソーシングで探す ~Web制作会社の探し方~

クラウドソーシングで探す ~Web制作会社の探し方~

「ランサーズ」や「クラウドワークス」などに代表されるクラウドソーシング系のサイトで「Web制作が出来る方(フリーランスや副業)やWeb制作会社を探す」、という方法です。

クラウドソーシングとは

クラウドソーシング(英語: crowdsourcing)とは、不特定多数の人の寄与を募り、必要とするサービス、アイデア、またはコンテンツを取得するプロセスである。このプロセスは多くの場合細分化された面倒な作業の遂行や、スタートアップ企業・チャリティの資金調達のために使われる。群衆(crowd)と業務委託(sourcing)を組み合わせた造語で、特定の人々に作業を委託するアウトソーシングと対比される。

引用元: フリー百科事典 ウィキペディア(Wikipedia)「クラウドソーシング」

クラウドソーシング系で探す場合は、依頼者側にもある程度のリテラシー、知識がないと良い発注先を探すのは難しいです。

メリット
  • 多くの選定候補を素早く見つけることが出来る
  • フリーランスの方も多いので、大きい規模のWeb制作会社よりは価格が安くなることが多い
デメリット
  • 「選別が難しい」につきます(フリーランスの方で、案件途中に行方不明、連絡がとれなくなる方も稀にいます・・・)

クラウドソーシングの大きな特長の一つは、フリーランスの方と直接つながりコストカットを実現出来るということです。 ただ、品質が安定しなかったり、途中で離脱されたり(本当にあります。弊社でも以前活用したことがありますが、連絡出来なくなった方がいます)するというリスクもあります。

そもそものWebリテラシー、前提知識がないと実績や自己アピール文をみたところで、「どなたを選ぶのが正解か」「どんな人を選んではいけないか」という判断は難しいはずです。

途中で連絡がとれなくなる、品質が低すぎる、コミュニケーションがうまくとれない・・そういったことがあった際に、自社で対応することでリスクヘッジできたり、他の方に依頼できればよいですが、そうでない場合は慎重に利用することをおすすめします。

また、本来は「フリーランスの方と直接やり取りできる」というのがクラウドソージングお売りの一つでしたが、いまでは上記のリスク問題があるため、クラウドソーシングの運営会社が間に入り、ディレクション、保証をして

お客様 ⇔ クラウドソージング運営会社 ⇔ フリーランス

という形態をとっているサービスもあります。

ですが当然その分、コストも直接契約よりは高くなってしまいます・・

企業が業務を依頼する際にはコスト削減ももちろん重要ですが、そもそもの信用、信頼が大前提だと思いますので、そのあたりを保証するサービスなんでしょうね。

しかしそうなると、クラウドソーシングの大きな特長である“コスト削減できる”、“優秀なフリーランス、制作者と直接つながることが出来る”というメリットが半減してしまうため、最初から法人に依頼したほうが早いような気がしなくもないですが・・ 依頼する業務のケースバイケースなのかもしれませんね。

4.6 一括資料請求、まとめサイトで探す ~Web制作会社の探し方~

一括資料請求、まとめサイトで探す ~Web制作会社の探し方~

「Web制作会社 まとめて一括見積もり」というキーワードで検索をかけて出てくるような、「資料一括請求」という形式でそのサービスサイトに登録されている企業(Web制作会社)にまとめて見積もり依頼を出す方法です。

ECサイト、Webデザイン、CMS、SEOなど得意分野別に分類されていて一見便利に見えますが・・ “そのサービスサイトに登録されているWeb制作会社にしか資料を請求出来ない”というデメリットもあります。

まとめサイトに登録するには、月額〇万円、または契約が決まる、資料請求があるごとに1件〇万円、または契約金額 × % という費用をWeb制作会社がまとめサイト運営会社に支払う必要があります。

ということは、つまりその費用は・・ 御社(発注側)へのご請求額に上乗せされているとも言えます。(一種の営業活動費用の一環ではあると思いますが・・)

ちなみに、WebマーケティングやWeb集客を得意としている会社は、有料のまとめサイト、一括請求サイトににわざわざ登録していることはありません。

そのようなことをしなくても自社サイト経由でお問い合わせがくるからです。

こちらの記事にも詳細を記載してありますのでご参照ください。

Web制作会社の探し方 個別依頼と一括見積サイト どちらが便利?
Web制作会社の探し方 個別依頼と一括見積サイト どちらが便利?

4.7 重視するポイント別、おすすめのWeb制作会社の探し方

重視するポイント別、おすすめのWeb制作会社の探し方

価格で決めるのか、とにかく品質(クオリティ)、費用対効果が一番良い会社にするか・・ 何を重視するかはそれぞれですよね。重視するポイント別でもおすすめの探し方は変わります。

4.7.1 価格重視で探したい方

価格重視であればクラウドソーシングやまとめサイト、フリーランスの方の中から探し「とにかく安くやってください」と依頼するのがおすすめです。 もちろん、Web制作会社でも小規模な会社は、大手の会社より基本単価も安く融通が効くので予算目安を伝えて、その範囲内で最適な内容をご提案していただくことも効果的です。(大手会社は固定費も高くなるので、全体的に費用は高くなる傾向があります)

4.7.2 SEOに強い制作会社を探したい方

SEOに強いWeb制作会社を探したいという方は、検索で探すことがおすすめです。 検索結果でその制作会社が上位に出てくるということは、その制作会社自身SEO対策がきちんと出来ている、ノウハウがある、ということです。 もちろん検索上位だから無条件に安心できる、というわけではありませんので見極めは必要ですが、一定の目安にはなるでしょう。

SEOに強いと自負していて成果が出ている会社であれば、わざわざ費用をはらって一括見積もりサイトに登録する可能性は低いはずです。

4.7.3 Webの知識はあまりないが、安心できるリスクの低い制作会社を確実に短期間で探したい方

Webの知識はあまりないが、リスクの低い制作会社を確実に短期間で探したいという方は紹介で探すのがおすすめです。 Web知識があまりない状態で、検索やクラウドソーシング、まとめサイト、フリーランスの方の中から良い発注先を探すのは難しいことです。知人に信頼できる発注先を紹介してもらうことが近道であり、リスクも抑えられるでしょう。

同業の知人や経営者仲間はもちろん、会社でお世話になっている税理士さんや社労士さん、行政書士さんがいらっしゃる場合には、それらの方に紹介をお願いすることも一つの作戦です。

ですが上述もしたとおり、紹介の場合いざ発注先のWeb制作会社と話をして希望と合わなさそうでも断りづらいというデメリットもあります。 紹介を頼む際の依頼の仕方や、頼む相手は気を付ける必要があります。

4.7.4 クオリティ、成果を出せるかどうかで探したい方

クオリティや成果を求める場合は、「候補先として見つけたWeb制作会社の過去の制作事例や実際にうまくいった類似サイトや施策」を確認することをおすすめします。

あとは実際に話を聞いてみて、安心出来るか、納得できる説明をもらえるか・・ ですね。 まずは良さそうな複数のWeb制作会社にお問い合わせをしてみて、話を聞いてみることをおすすめします。ただ、人気のある会社や忙しい会社は本気度が低いと断られる可能性もあります。

依頼者側が発注先を選ぶのと同様に、受注側も選定しています。

特に腕のある会社ほどお客さんを選んでいる傾向は高いです。
無理に合わないお客さんや理不尽な要求が多い会社と契約しなくても、ほかからも良い話があるからです。
(これはWeb業界に限ったことではないと思います)

まずはこの記事を熟読しつつ(笑)、良いなと思う条件に合うWeb制作会社を探してみてください。

4.8 良いWeb制作会社かどうか判断するポイントは?

良いWeb制作会社かどうか判断するポイントは?

Web制作会社を探す際、見つけた制作会社・制作者が信頼できるのか、希望に合う会社なのかどうかは重要ですよね。ここでは判断する為のいくつかのポイントをご紹介します。

  • 制作実績・過去事例をチェック

    あなたの会社と同じ業界や類似サイトの成功例があれば、より希望に合うサイトを制作できる可能性が高いといえます。

  • その制作会社の自社サイトの更新がきちんとされているか

    更新頻度がある程度高いということは、自社サイトを運用するだけの余裕・体力があるといえます。逆に更新が滞ってしまっている制作会社は、そこに割けるだけの余力がないのかも・・ 単純に忙しくて手が回らないほど需要がある可能性もありますが・・

    発注先をある程度本格的に絞り込んだ段階で、先方と話す機会などもあるようであれば、

  • あなたのWebサイト制作の目的や希望を聞き、また理解してくれるか

    Webサイト制作は、かっこいいデザイン、見栄えのいいサイトさえ出来ればよいというものではありません。Webサイト制作やリニューアルにあたり、ビジネス上の目的があるかと思います。そういった目的達成のためのヒアリングをきちんと行い、また最適な提案もしてくれるかということは大切です。

Web制作会社は数多く存在します。 その中で、どの制作会社が“良い会社”かというのは依頼者によって変わります。様々な探し方で、数ある制作会社の中からあなたにとっての“良い会社”を見つけてみてください。

Web制作会社を探す前に用意しておきたいことについては、こちらの記事で紹介しています。ご参照ください。

Web制作会社 選ぶ前の準備
Web制作会社を探す前に用意しておきたいこと

Web制作会社を決める際の手段のひとつとして「コンペ」や「相見積もりを取る」という方法があります。

どこのWeb制作会社が自分に合っているかわからないという場合に、複数の会社からの提案を受けられるため有効な手段といえます。

しかし、良いWeb制作会社を選ぶためには、ただやみくもに「コンペ」「相見積もり」をすればよいというわけではありません。

コンペや相見積もりは、依頼を出して後は「気に入ったWeb制作会社を選ぶだけ」といった簡単なものではありません。 発注するクライアント側が準備を怠ると、せっかく作ったWebサイトの売上やアクセスが伸びず、結局別のWeb制作会社に再依頼しなければいけない…ということにもなりかねません。

そんな失敗をしないいおうに、事前に十分な準備をして発注をしましょう。

Web制作会社の選び方の記事一覧はこちらです。

Web制作会社の選び方 記事一覧
Web制作の基礎知識

5. Web制作のコンペ・相見積のメリットとデメリット

5.1 Web制作のコンペは依頼者側(発注側)の準備が重要

5.1.1 コンペとは?

コンペティション(competition)の略で、クライアント(依頼者)側が複数の会社に対して、希望や目的を伝えて、各社に提案してもらう形式のこと

クライアント(依頼者)は、コンペに参加する各社へ依頼の内容を平等に伝え、企画や見積の内容を比較し、もっとも良いと思う会社を選定して発注します。

コンペは、各企業に依頼を出す「RFP(提案依頼書)」の作成から、Web制作会社の提案提出などを経て選定と、コンペの完了までに最低でも一月程度は掛かります。

そこから正式な発注へと進みますので、Webサイト制作を急いでいる場合は実施できません。

コンペをするメリット
自社では考えられなかったような提案をしてくれることがメリットです。 また、複数の会社から提案されるためバリエーションが豊富で、より良いものを見つけることができます。

コンペをするデメリット
コンペに参加する企業数が多すぎると似たような提案が多かったり、目的が違う提案をされたりする場合もあり、選定に苦労するかもしれません。
また、コンペを行う場合は、依頼する側が提案された内容が「目的に沿ったものか」を判断できなければ、せっかくのコンペも意味がありません。
そして、「デザイン」も選定基準にいれると、デザインはよいけど提案内容が・・ となった時に、選定基準で非常に悩むことになります。
たいていの方は「デザイン」が大好きです(笑) どうせなら綺麗でカッコいいサイトが良いですからね。
ただ、綺麗なデザインと商用デザイン、Webマーケティングは別物で、綺麗なデザインで気に入ったからといって、Webサイトが成功するとは限りません。
最悪、「他社の提案内容を気に入ったデザインの会社に・・」もしくは、「こんな感じのデザインで・・と他の会社に」というモラルを無視した滅茶苦茶なことが起きないとはいいきれません。
(実際のところ、類似の事例は聞いたことがあります。。そのため、弊社ではデザインを重視したコンペは非常に慎重になりますね)

Web制作 コンペ相見積もり デザイン

5.1.2 どうしてもデザインで比べたい場合

そうはいってもデザインは重要で、ダサいコーポレートサイトにしたくないよ! という方もいるはずです。 そのような時は、Web制作会社の過去の制作実績からデザインクオリティを確認して、一定の基準を満たす数社にラフデザインを依頼してみましょう。

さらにデザインにこだわりたい場合は、依頼時に少額とはいえラフデザイン費用をお支払いする、という形式がおすすめです。

ただ、実際はコンペでこちらが選ぶんだから予算はないよ・・という企業が多いかとは思いますが、多少なりともラフデザイン費を用意する会社さんがあります。

その理由は、よほど魅力的な案件でない限り、デザインコンペという時点で実力のあるWeb制作会社は降りてしまう可能性が高まり、

「良いWebデザインにしたいからデザインコンペをしたのに、結果として実力のあるWeb制作会社を選定出来ない」
という皮肉な結果につながることになるためです。

本当にデザインにこだわりたいなら、デザインの制作事例、実績とサービス内容や担当者さんの話を聞いたうえで決定することが大事です。

5.1.3 ンペの開催方法

コンペの開催は、クライアント(依頼者)側がWebサイトや情報サイトで呼びかけを行い場合と、個別で依頼をかけてコンペであることをWeb制作会社に伝えない場合があります。

Web制作会社側から言えば、事前にコンペであることは伝えてもらった方が良いのですが、伝えない方法をとる会社も少なからずあります。 ビジネスマナーとしては伝えておく方が良いです。

また、無料でコンペ参加企業を募ることもできますが、参加企業側の出費(製作費、人件費など)を考えると多少なりともコンペ参加費を出すことをおすすめします。

もし、「御社が有名な会社でそのサイトの実績自体が次につながる」、もしくは「開発予算が大きい」場合はコンペ費用がなくても十分に集まるかと思います。

一方、上記に該当しない、あまり有名ではない小さな会社が小さな予算でコンペをしようとしても、あまり集まらない可能性はあります。 特に大企業出身者が独立して新たに事業を始めたときなどは、以前の感覚が残ってしまっていて「予算も知名度もないけど発注の仕方は大企業」ということもあります。 そのあたりは柔軟に変化してくことをお勧めいたします。

5.1.4 コンペで良い提案を受けるには

コンペは、「コンペを開催します」と宣言しただけで参加企業が集まり、勝手に提案書を作ってくれるわけではありません。

参加企業が集まったら、要件をまとめた書類(RFP(提案依頼書))を用意しオリエンテーションで各社に説明する必要があります。

  • コンペを行えばWeb制作会社が勝手にクオリティの高い提案をしてくれるはず
  • 選定するだけだから簡単

といった考え方は誤解です。

コンペを開催する場合は、内容のしっかりしたRFP(提案依頼書)を用意する必要があります。

5.1.5 RFP(提案依頼書)とは

RFP とは Request For Proposalの略で、Webサイト開設・リニューアル時の要望や目的、実現したい内容をまとめたもののこと

RFP(提案依頼書)はデザインの凝ったものを作る必要はありません。 あくまでもクライアントからWeb制作会社に対して語弊のないように情報を伝えるためのものです。

どこか1社にだけ口頭で伝えていたけど、別の1社には伝えていなかった。ということでは正確な比較ができません。 RFPをコンペの対象各社に渡すことで、同じ条件で内容や価格、提案を比較することができます。

RFP(提案依頼書)には、以下のような内容をまとめておくとよいです。

  • 事業内容
  • 商品・サービスの詳細
  • 顧客層
  • 自社(商品)の強み
  • 現状の課題
  • Webサイト開設・リニューアルの目的
  • ターゲット層
  • 競合会社
  • サーバーやシステムの利用状況
  • 運営リソース
  • 公開予定日
  • etc

5.2 Web制作会社への相見積もりは必要?

Web制作 コンペ、相見積もり

5.2.1 相見積もりとは?

相見積もりとは、目的や要件が明確に決定していて、あとは依頼する会社を選ぶだけというときに、複数の会社に見積もりを取り比較する方法です。 正確に比較するため、相見積もりを取る場合は、条件をしっかりと決め同じ条件で納期や価格を伝える必要があります。

相見積をするか、しないかは意見が分かれるところかと思います。 「とりあえず見積教えて!」という方は非常に多いですが、正確な見積を算出するには何を実現したいのかという内容の整理と工数を算出する必要があり、時間と労力が掛かります。

弊社の場合は、「とりあえず見積教えて!」というお客様の要望に対しては、ざっくりとした概要をお聞きして、あくまで”予算感”としての概算費用をお伝えします。その内容を実現するのであれば、「100万円~150万円くらいの予算感でしょうか」と。

おそらく、発注者側の会社さんは想定している予算、上限の予算があるかと思います。その予算とずれがないかを確認する意味での概算予算を聞くのは有りかと思います。

相見積もりをとるメリット

価格や納期重視の作成の場合は、より安い・より速い納期で対応できるWeb制作会社が一目瞭然です。そして業界の相場も分かりますが注意ポイントもあります。(*後述します)

相見積もりをとるデメリット

優秀で経験豊富なWeb制作会社ほど案件を断るのが早いです。 実力のある会社であれば、仕事に困っていないので1案件に対して値下げをしてまで対応しません。

金額や納期に折り合いがつかなければすぐに撤退しますので、相見積もりによって値下げを期待しているのであればあまり有効な方法とは言えません。

5.2.2 相見積りの依頼方法

相見積もりを依頼する際は、依頼内容をまとめた書類を用意し「概算」を出してもらうことをおすすめします。 そして、「相見積もりをしている」ことを伝えましょう。

ここでいきなり「正式な詳細見積を教えて欲しい」というのは避ける方がよいです。

個人的にはいきなり詳しい見積りを依頼してくる会社は敬遠しています・・ というのも提案内容次第で、作業内容やボリュームもことなるので単純に価格だけで比べるのは難しいと考えているからです。

相見積もりをすることで、業界の相場や大体こんな感じの費用感・・ということを把握するにはよいですが、「見積の依頼の仕方」で大きく変わってしまうため、ある程度要件定義をしっかり出来る方であればメリットがあるはずです。
ただ、、要件定義を出来るような方はそもそもで相場、費用感も知っていることが多く、費用もなにもよくわからないから合い見積もりを・・というひとは要件定義も勿論できないことが多いはずです。

そういった場合は、大変かもしれませんが勉強、情報収集だと思って数社にしっかりと要望を伝えたうえでどのようなご提案や価格の提示をしてくるのか・・というのを一社ごとに確認していくしかないです。「急がば回れ」ですかね

5.2.3 要件定義書(RPA)を用意する

多忙で人気があるWeb制作会社ですと相見積もり自体を遠回しに断られたり、相見積もりをするにしても色々とヒアリングしたりする必要があり一定の手間が発生します。

もしどうしてもですが・・「相見積をしたい場合はなるべく詳しい要件定義書(RPA)を用意する」ことをおすすめ致します。

また、ある程度予算が決まっている場合は、事前に想定予算をお伝えしておくと、その中で出来ることを提案してもらえるのでおすすめです。

この時、クライアント側の声でよくあるのは「先に予算を伝えてしまうと、本当はもっと安くできるのに予算一杯の提案、見積をだされてしまうのでは?」と不安に思ってしまう心理です。

もしかしたらそういった会社もあるかもしれませんが、実際には「予算を伝えるからこそ費用確認、提案書を比較する意味がある」のかと思います。 予算の範囲内でどこまで目的を実現してくれるのかが比較のポイントの一つです。

もし、Web制作が初めてで予算感を把握したいのであれば、事前に概算を出してもらいましょう。概算を確認することでWeb制作会社ごとの費用目安はつくはずです。

5.3 コンペや相見積もりは何社に頼めばよいのか

コンペや相見積もりを依頼する場合は、3~4社にすることがおすすめです。

コンペや相見積もりには、各社とのコミュニケーションが必要です。そのため、多くの会社に依頼するほど手間と時間がかかります。

また、Web制作会社側から言えば、コンペや相見積もりの会社数が増えるほど、提案をしたところで無駄に終わる可能性が高まります。クオリティの高い提案をしようとしても、そこに費やした時間や人件費が無駄になる可能性が高いのであれば、提案のモチベーションが下がるのはいうまでもありません。

そのため、数多くの会社にコンペや相見積もりを依頼するのではなく、自社にあっていそうな3~4社に絞って依頼することがおすすめです。

5.4 コンペや相見積もりの選定基準

Web制作 コンペ相見積もり依頼社数

5.4.1 実績・社歴

Web制作はフリーランスや小さな会社が乱立している業界です。参入が簡単であるため営業力のない会社や、実力のない会社は数年で撤退していきます。

もちろん実力のある担当者がいれば、フリーランスでも小さな会社であっても最後まで満足のいく対応をしてくれます。

しかし、中には「運用を依頼していたのに気づいたら音信不通になっていた…」なんてこともあり得ます。 このようなことが起きないよう、実績、社歴、設立年数、そして担当者が信頼できるかどうか、という部分もチェックしておきましょう。

5.4.2 担当者

Webサイト制作で一番大切なのは、コミュニケーション力と発注側とWeb制作会社の担当者同士の相性です。 安心して依頼できるのは営業トークではなく「顧客視点」「柔軟性」「提案力」を持った担当者です。

そのためには、クライアントの依頼内容や目標などをしっかり聞いて、それを達成するための提案をしてくれるかどうかがポイントです。

5.4.3 提案内容、更新方法

当たり前ですが、Web制作会社からの提案内容はクライアントから見聞きした目標や希望をくみ取ったもののはずです。

本当に、提案内容が課題に対して現実的に解決できるものになっているか、自社の事業を理解して作成しているかは大きなポイントです。

また、Webサイトは公開して完成ではないため、自社のスタッフでも簡単に更新することができるかも重要です。(もしくは運用後のことも視野にいれた提案になっているか)

5.4.4 価格

価格が安ければ良いというわけではありません。 予算に対して、どの程度の提案でどのくらいの見積もりを提示してきているのかを判断します。

Web制作の場合、初期費用だけでなく運用費用についても提案されていることが一般的です。どちらか一方は安いが、総合すると高いといったこともあるので、実現したい売上・利益を考えてどこまでなら出せるか、といった視点で検討することがおすすめです。

5.4.5 納期

依頼者側は希望するWebサイトの公開日に間に合うかどうかを確認しましょう。

工程ごとに無理のないスケジュールが組まれており、最終的な公開日が希望日に間に合っていれば問題ありません。

工程ごとのスケジュールがなく公開日だけ記載されている場合は、本当に間に合うか心配になってしまいます。

そして、Web制作は発注する側も作業することが多数あります。発注側の用意するデータが間に合わなくて納期が遅れる・・ということもた多々あるので、制作スケジュールだけでなく、自社(発注側)で行うべき業務のスケジュールもしっかりと確認しておくことが大事です。

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5.4.6 保守・運用

Webサイトの公開後のフォローについて評価します。 Webサイト公開後に自社でも簡単に更新できるか、更新方法のレクチャーがあるかを確認しましょう。定期的に運用を依頼する場合は、依頼内容とその運用費用についても確認が必要です。

5.5 Web制作会社選びはコストか投資か

Web制作会社を選ぶ際、価格だけで比べるのはおすすめできません。

どこで購入しても同じ商品であれば、「価格で比べてより安いところで購入する」のは当然です。

しかし、Web制作においては、「同じ費用でもWeb制作会社次第で納品物のクオリティ、成果は異なる」という結果になります。

大きなリターンを得るにはそれなりに費用、投資が必要になります。 (ごくたまに、10万円、20万円の制作費用で年間数百、数千万円の売上アップを期待している人もいますが、そこまで美味しい話はあまりありませんからね・・)

費用だけでなく、掛けた費用でどれだけの成果、リターンを期待しているのかということを念頭に発注するWeb制作会社を選定することが重要です。

以上、非常に長文になりましたが「Web制作会社の選び方、探し方」のポイントを解説させていただきました。
Webサイトは企業の顔であり、自社サービス紹介のためにはとても大切ですから。

今こんな感じでWeb制作会社を探しているんですけど、、Webサイトリニューアルをする予定していて、これから制作会社選定をしようと考えている方・・迷っているかたや悩んでいる方いらっしゃいましたらセカンドオピニオン的なアドバイスもできますのでお気軽にご相談、ご連絡ください。



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