AIが進化しても変わらない──“100年後も通用するビジネススキルの本質”とは?
こんにちは。「100年後は生きていないよ~ん!」 と思ったあなた、99%、多分その通りかと思います(もしかたらすごい未来が来るかもなので1%だけ僅かな可能性を考慮して)、株式会社セレンデック代表の楠本です。
AI時代──という言葉を耳にしない日はありませんよね。
ChatGPTをはじめ、Gemini(旧Bard)やClaude、さらにはRunwayなどの生成AIが、信じられない速度で企画を出し、文章を書き、画像や動画までも生成する時代になりました。
便利ですし、仕事の効率は飛躍的に上がります。
でも、ちょっと立ち止まって思うんです。
「これって、人間じゃなくてよくない?」
そんな瞬間に、自分の存在意義がスルリと抜け落ちるような、不思議な感覚に包まれます。
類似のテーマで書いた「AIが進化しても変わらない──“100年後も通用するビジネススキルの本質”とは?」という記事では、技術が進化しても変わらない“ビジネススキルの本質”について語りました。ぜひご参照ください
👉 「AIが進化しても変わらない──“100年後も通用するビジネススキルの本質”とは?
今回は、その“もう一歩奥”にあるテーマ──「そもそも何を学ぶべきなのか?」「そもそも学ぶってどういうことなのか?」という部分を掘り下げていきたいと思います。
1. テクノロジーで変わるもの・変わらないもの(変化と本質の見極め方)
・技術が奪った“やり方”と、残された“あり方”
近年、AIツールの進化はまさに“凄まじい”としか言いようがありません。
かつてFlashで一世を風靡したウェブデザイナーたちが、その後ほとんど不要になったように──
今では、動画編集における自動テロップ作成、セミナーや会議の文字起こし・議事録作成、バナー作成、イラスト生成、簡易な動画編集…
これらはかつて“職人の技”とされていた分野ですが、今や数クリック、あるいは自動化されたフローで処理可能です。
そして、HTMLやCSSといった「手打ちの技術」も──もちろん知っていて損はありませんが、それだけで食べていける時代ではない。
将来的には「知らなくても問題ない」可能性すらあります。
飛行機の仕組みを知らなくても東京から青森に飛べるし、鉄骨の構造計算ができなくても高層ビルに住める──
つまり「技術の原理原則」を理解せずとも“利用”できる世界が、着々と広がっているのです。
でもだからこそ、私たちはこう問う必要があります。
「じゃあ、何を学べばいいのか?」と。
2. 応用が効く人/効かない人の差を分ける“思考力”という土台
・「何を学ぶべきか」を決めるための“学び”
ここが、本質です。
「何を学べば良いかを教えてください」──という思考からは、残念ながら抜け出せません。
それは、「魚の釣り方を知る前に、“どこに魚がいるのか”を探す地図の読み方を学ぶこと」なんです。
つまり、“問いを立てる力”がなければ、どんなノウハウも技術もただの「消耗品」になってしまう。
私自身も、いくつもの失敗を重ねながらようやくこの感覚を掴み始めました。
技術そのものではなく、「それがなぜ必要で、誰のためで、どう繋げるのか」を常に問い直す力。
この力があれば、AIや自動化の進化を“味方”にできます。
3. AI時代のビジネススキル|構造思考と問いを立てる力
・ノウハウに飛びつかず、“問いを立てる力”が求められる
「○○のやり方10選」──確かに便利ですし、成果が出ることもあるでしょう。
でも、それが“なぜ今の自分に必要なのか?”が腑に落ちていないと、学んでも身につきません。
そこで私が日々使っているのが、“思考の補助線”です。問いを明文化し、構造を設計するために:
- これは「誰の」「どんな不安」に応えているのか?
- 時間軸で見たときに、どこでその課題は発生しているのか?
- 類似業界ではどういう見せ方がされているか?
こうした問いを繰り返すことで、「抽象と具体」を自在に行き来する力が養われていくのです。
そしてこの力は、AIに“代替されにくい領域”でもあります。
4. 結局、“変わらないもの”が自分を守る時代(ビジネススキルの本質)
・一つの学びで一生は乗り切れない
スキルの賞味期限は確実に短くなっています。
だからこそ、必要なのは「一生使える知識」ではなく、「一生学び続けられる姿勢」。
言い換えれば:
- 習得ではなく「意味づけ」
- 技術ではなく「構造理解」
- ノウハウではなく「姿勢」
そして、こうした姿勢は若手にとっても大きなチャンスになり得ます。
特に、経験格差に関する記事でも触れたように、若年層が「まだ染まっていない」ことは、変化に対する柔軟性の面で圧倒的な強みになるのです。
5. まとめ:AI時代でも、“人にしかできない仕事”がある
AIは、すでに“考える”の手前まで到達しているかもしれません。
でも、「問いを立てる」こと。「意味をつくる」こと。「誰かにとって価値があると翻訳する」こと。
こうした仕事は、人にしかできません。
だからこそ、これからの時代は「変化に適応するだけでなく、変わらない価値も見つめ直す」ことが大切になると、私は思います。
この気づきが、「AI時代に必要なビジネススキルの本質とは何か?」を考えるきっかけになれば嬉しいです。
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