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現在、Web制作会社は全国に沢山あります。
Web制作会社は、従業員数が数十名になる大規模な会社だけでなく、数人で運営している小規模な会社やフリーランスでWebサイト制作している方まで様々な形で制作を引き受けています。
しかし、Webに詳しくない方には「Webサイトをリニューアルしたい」「新たにWebサイトを立ち上げたい」という時に、どのWeb制作会社に相談・依頼すればよいかよくわからないのではないでしょうか。
Web制作会社を選ぶ方法は、会社の規模や得意分野など様々なポイントがあります。
そこで、今回はWeb制作業界に10年以上在籍して、業界を一通り見てきた私から、Web制作会社を選ぶ前に知っておきたいことをお伝えします。
Web制作会社の選び方の記事一覧はこちらです。
Web制作会社を探す前に用意しておきたいこと
目的を明確にし、優先順位を決める
仕事をしている上で当たり前ではありますが「何が一番大事なのか、何のためにするのか。どうなったら成功か」を、明確にすることは重要なポイントです。
「実現したい目的や目標を定めて、複数ある目的の優先順位を決める。」
すごく当たり前に聞こえるかとは思いますが、これが明確に出来ていない会社が非常に多いです。
「新規顧客からのお問い合わせを増やしたいけど、既存の取引先も大事にしたいし、新サービスも知ってほしいし、最新情報も見てほしい、採用にもつながるようにして、カッコよくしたい」
このような「全部重要だから、TOPページのファーストビューに全部入るようにしてほしい」という依頼の仕方はおすすめできません。
もちろんどれも大事なことなのですが、優先順位を決めないとあれもこれもと統一性がなくなり、Webサイトの見せ方に強弱がつけられません。
その結果、「すべての情報が目立たない」ということになります。
Webサイトを作ることで何を実現したいか、その優先順位によって必要になる施策やサイト設計は大きく異なります。
そのため、まずはしっかりと「Webサイトによって実現したい目的、目標を定めて、複数ある目的の優先順位を決める」ということを心掛けていただくと、Web制作会社と打ち合わせをしたときにスムーズに進むはずです。
もちろん、Web制作会社のWebディレクターさんや営業担当者さんと話をしたうえで、優先順位を変えることは問題ありません。
しっかりしたWeb制作会社を選んだ場合は、何も決めずに依頼しても必ず目的と優先順位の話になるはずです。
Webサイト制作はクライアントのWebサイトを利用するユーザーがどう感じるかまで考える必要があります。目的と優先順位の話がないWeb制作会社さんの場合、それは単純な御用聞きかもしれません。
ファーストビューの重要性
たしかにファーストビューに載せる情報は大切です。しかし、ファーストビューに必要以上に情報を載せることは良いとは言えません。
また、ファーストビューの見え方はパソコンによって異なります。(もちろん設定すれば同じにも見えますが)
例えば、依頼主である会社の決裁者さんが小さく古いデスクトップのモニターで閲覧している場合は、とんでもなく小さい範囲にすべての情報を盛り込んだキツキツのデザインになってしまいます。
ファーストビューの重要性についてはこちらを参考にしてください。
参考:3秒で決まる?? Webサイトのファーストビューの重要性
現在の課題を明確にする
新しくしたWebサイトを通じて実現したい「目標」「理想的な状況」がどんなものか考えていますか?
Webサイトを新規開設・リニューアルするのは、その「課題」を解決するためであることが一般的です。
WebサイトやECサイトの新規開設やWebリニューアルを行うということは、「実現したい目的・理想」がありながら、それが「何らかの理由で出来ない」という「課題」があるはずです。
そのため、自社内では当たり前になっているかもしれない「課題」を明確にしておくとWeb制作会社の担当者に分かりやすく伝えることができます。
「課題」を明確にすると同時に、実現したい目的の優先順位や何を実現したいか(目的)もあわせて明文化しておくとさらに良いです。
「そんなの当たり前!」と思われるかもしれませんが、まれにそこが不明確な為に内容がぶれてしまう方がいます。
Webサイトはビジネス上の課題を解決するための手段、ツールの一つですので、「目的」を常に意識しておく必要があります。
Web担当者を決める
Web制作会社との窓口になる、「Web担当者」の決定も必要です。
担当者に向いていない人
- ITリテラシーの低い方
(例:Webサイト制作は初めてとはいえ、ITやWebにあまりに詳しくなく、チャットが使えない、エクセルやパワポなどのオフィスが使えない) - マーケティングやビジネス力に乏しい方
(例:Webには詳しいけど自社のビジネスに関してはまだまだ理解が浅い)
これはよくある間違いで、「君は若いし私よりITに詳しいでしょ! 頼むよ」でお願いしてしまうと、その若い方が優秀で万能な人であればよいですが、そうでなくただ「おじ様よりITに詳しいだけ」でWeb担当者になってしまうのは大問題です。
Webサイトはあくまで売上アップや潜在顧客獲得などのビジネスの課題を解決するためメディアの一つです。
そのため、Webサイトを作るために一番大事なのは、ITリテラシーより「マーケティング脳」です。
自社のビジネスやマーケティング力はあるがITリテラシーに自信がないという方は、ITに詳しいアシスタントをつけると良いです。
あくまでWebサイトをどのようにするかという、「コンテンツに関しての判断」は「自社の特長やお客様の意見、反応、様々な経験がある方」が望ましいです。
Web担当者の時間や権限
Web担当者のWeb制作にかけることができる時間や権限にも注意が必要です。
一人の担当者が有能であるばかりに、他の業務との兼ね合いでWeb制作の返信が少なく、制作に時間がかかってしまうことがあります。
このようなことにならないよう、メインの担当者だけでなく、業務内容を理解しているサポートスタッフがいるとより良いといえます。
「Web制作・Webサイトリニューアルの発注」前に用意しておくとスムーズに進もの
Web制作に必要なもので、事前に準備しておくとスムーズに制作が進むものは以下の通りです。
・目的・コンセプト
Webサイトに記載する内容の一つとして、「コンセプト」は大切です。
・主な対象
Webサイトに来てほしいと考えている「対象」を考えておきましょう。
・予算、納期
Webサイト制作の予算と納期は、Web制作会社と相談も必要ですがある程度決めておきましょう。
・課題
すでにあるWebサイトをリニューアルしたい場合は、現状の課題、解決したいことをまとめておくと話が早いです。
・ロゴ、会社パンフレット(あれば)
会社のロゴはWebサイトの顔となる部分に載せます。そのため、現在会社のロゴがあれば画像データを用意しておくとスムーズです。
また、会社パンフレットがあればそれをWeb制作会社に渡すことである程度理解してもらえるため、スムーズです。
・競合サイト、ベンチマークサイト
こんなイメージのサイトにしたい、こんな情報の見せ方をしたいなど、ライバル会社や希望に類似したWebサイトがあれば参考になりますので、ピックアップしておくと良いです。
事前準備で目的に沿ったWeb制作会社選びをしよう
内容を検討しておくことで、目的に沿ったWeb制作会社が選べます。
完成したWebサイトも、まったくの無知の状態で依頼した場合よりも良いものが出来上がるはずです。
また、ここまで記載したような、どのようなWebサイトにしたいのかを社内でまとめ、その意思を統一しておくことも大切です。
統一していない場合、後から他部署や上層部から変更依頼がかかり余計な時間と費用が掛かる可能性があります。
何度も意見が変わったり修正がかかったりすることで、Web制作会社のモチベーションが下がってしまう可能性すら出てきます。
事前準備ができたらいよいよ自社にあったWeb制作会社選びです。 Web制作会社の選び方、探し方はこちらを参考にしてください。
Web制作会社の選び方 目次
Web制作会社の選び方TOP
【第1回】Web制作の基礎知識
Web制作会社決定前
【第2回】Web制作会社を探す前に用意しておきたいこと
【第3回】Web制作会社のタイプと特徴
【第4回】タイプ別おすすめの探し方
【第5回】コンペ・相見積のメリットデメリット
Web制作会社の探し方 個別依頼と一括見積サイト どちらが便利?
Web制作会社決定後
【第6回】発注までの流れと契約の内容
【第7回】丸投げ厳禁! Web制作会社への依頼で失敗しない為に発注者が気をつけるポイント
【第8回】Web制作会社に依頼出来ること
※準備中【第9回】Web制作会社からの提案内容と決定について
※準備中【第10回】Web制作の予算と納期