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チャットサポート、チャットボットとは? 導入Webサイトの傾向

チャットサポート チャットボット

最近のWebサイトには、疑問点をお問い合わせフォームや電話ではなく、「チャット」を使って会話形式で回答する機能が増えています。 これはチャットサポート、チャットボットといって、電話やメールではなくチャットでコミュニケーションをとるツールです。

「電話やメールで聞くほどのことでもない」という質問も、「チャットならその場ですぐに返信が来る」ため煩わしさもありません。 チャットサポート、チャットボットは気軽に質問ができるので、電話やメールだけの問い合わせよりも問い合わせ数の増加が期待できます。


チャットサポートとチャットボットの違いとは

「チャットサポート」と「チャットボット」、一見同じに見えますがどのような違いがあるのでしょうか。 チャットサポートとチャットボットの特長とメリットを紹介します。

チャットサポート

チャットサポートは、チャット先に待機しているオペレーターが対応します。 コールセンターのように、対応時間内にスタッフが常駐し連絡が入るとチャットで回答が始まります。

チャットサポートに人員を置くことができる企業であれば、顧客満足度が非常に高まるのでお勧めです。
しかし、リソースがそれほど豊富ではない小規模な企業にとっては、常にサポート担当が対応できる状態にするのは現実としては難しい部分もあるかと思います。

webサイト自体は24時間365日フル稼働であることから、夜間や営業時間外などチャットOFF時間が多くなってしまうことが気になり、導入に躊躇する方も多いのではないでしょうか。
その場合は、チャットサポートの機能付いている、「チャットOFF」「対応者が離籍中です」といった機能を利用するのが良いでしょう。

特にBtoB系(企業同士のやりとり)のサイトの場合は、お問合わせフォームや電話で十分といえます。企業間のやりとりであればチャットで難しい質問をするより、そのまま電話しようと考えるからです。
そのため、より簡単に質問を解決できる診断型のチャットボットを利用する企業が多いです。

チャットサポートは、どんなWebサイトにむいているのか

チャットサポートは、BtoC(個人ユーザー向け)のECサイトに向いているといえます。

「電話やお問い合わせフォームで質問するほどでないけれど、さらっと質問してみたい」
「タイムラグがなく、その場ですぐに質問してみたい」
というユーザーには非常に効果的です。

メリット

  • 電話対応とは違い一人で複数の顧客を対応がでる
  • メールよりもやり取りが速く、ちょっとしたことでも聞きやすいため、ユーザーが気軽に使用できる

チャットボット(chatbot)

チャットボットとは、「チャット(chat)」と「ボット( bot)」を組み合わせた言葉です。 ボットとは、「ロボット」の略称です。 つまり、チャット機能の回答をロボットが自動的に行うプログラムです。

チャットボットのシステムには種類があります。 チャットサポートと併用する会社も多いですが、チャットボットだけで問い合わせに対応するため常駐のスタッフが必要ありません。

メリット

  • システムが対応するため、スタッフ対応の時間が削減できる
  • 多くの質問に自動回答できるため問い合わせ数をこなせる

チャットボットシステムの種類

<選択式タイプ>

ユーザー側の質問内容が選択式になっているタイプです。
ユーザー側は設定された複数の会話の中から該当するものを選択して、それに合わせた回答、もしくは次の選択肢が表示されます。 データベースに登録された流れに沿った会話なので、選択肢以外の質問はできません。 会話というよりは、ユーザーを回答へ誘導していくイメージです。

選択式タイプがより活躍するのは、専門的なサービスや商品ラインナップが複雑で多いものです。
例えば、「複数の種類がある保険」や「パソコン(サイズ、スペックを含め)」など情報が複雑な場合、順に選択していくだけで求める回答にたどり着けます。 そのサービス、商品に関しての知識・情報が少ない、リテラシーが低い方にとっては診断型コンテンツで質問が用意されていることは大変便利です。
すでにサービス・商品に関して十分な知識、情報を有している方には診断型コンテンツはさほど重要ではありません。

例)アスクル
https://www.askul.co.jp/
アスクル チャットボット 表示画面

<分岐型タイプ、テンプレートタイプ>

このタイプは、どちらも想定される質問や言葉、それに対する答えを登録しておくことで、会話するタイプです。 テンプレートタイプは、辞書登録されたテンプレートを元に回答を行います。 辞書タイプ、ハッシュタイプとも呼ばれます。

分岐型タイプは、事前に登録された分岐の流れに沿った回答をするタイプです。 事前にどのように分岐させるかは、運営側で設定しておく必要があります。
フローチャートの分岐図やマインドマップのような、診断型の流れを予め設定しておくイメージですね。 登録された内容の以外には、受け答えができません。

また、分岐型のチャットボットの対応の場合、webサイトのナビゲーションを辿った方が「早い、分かりやすい。」ということが考えられます。
本来、webサイトはユーザーが迷わず、目的のページに到着するように設計されています。 チャットボットを利用していちいち質問に答えないでも、求める回答にたどり着ける通常のWebサイト利用方法の方が便利なはずです。

ある程度情報を調べることができて、診断型チャットボットがあるサイトを閲覧している方にとっては、「今更基本的な質問を長々されても…」となってしまうのかもしれません。実際、分岐型チャットはユーザーの利用率は低い傾向があります。

<AIタイプ(ログタイプ、Elizaタイプ)>

昨今のAIブームもあり、とりあえず身近で導入できるものとしてチャットボットを活用している会社も多いそうです。 確かに、ユーザーにとってもサイト運営側にとっても、疑問、質問にAIが自動で最適な回答をしてくれたら素敵ですよね。 ただ、2019年1月現在、まだまだすべての質問に最適な回答を返してくれわけではないのが現実です。

AIが「この質問にはこう返す」と勝手に学んでくれると思いがちですが、実際はある程度のボリュームで予め設定しておく必要があります。
事前の設定が甘いと、頓珍漢な回答をしてしまったり、どんな質問しても結局Webサイト内の「商品に関して」「送料に関して」「お問い合わせ」「FAQ」に誘導されてしまったりします。 もしくは、徹底的に「FAQ」「お問合わせ」に誘導するチャットボットもありますね。何を聞いても、結局そこに誘導するんだね、と(笑)

適切な事前設定が出来ない場合は、チャットボットのやりとりが結果的に意味のないものになることで、苦情などのいらぬ仕事を増やしかねません。

例)セブン銀行
https://www.sevenbank.co.jp

セブン銀行 チャットボット 表示画面

◆ログタイプ

ログ解析にAIを活用し、会話を行うタイプです。 会話を行った記録をログとして蓄積し、人間に近い自然な会話ができるようになります。 そのため、ログが少ない初期の場合は、会話が続かなくなる場合もあります。

◆Elizaタイプ

「ELIZA(イライザ)」は、世界最初のチャットボットと言われています。 聞き役として相槌で返答、言葉を要約して聞き返したりする、より人間らしいタイプです。 ひとつのキーワードに対して複数の回答パターンが用意されているため、同じ回答が繰り返されないように制御されています。

また「hachidori」のように、選択式タイプやフリーワードタイプ、有人チャットサポートタイプなど、いくつかのタイプを目的に合わせて組み合わせて構築することが可能なチャットボットツールもあります。


hachidori

hachidori株式会社が提供するチャットボットツール。
マーケティングから業務効率化まで、目的に合わせて必要な機能を備えたチャットボットを構築することが可能。直感的なUIでエンジニアでない方でも簡単に内製が可能、お任せで最適な設計を開発してもらうことも出来る。

hachidori 公式サイトはこちら


ユーザー側から見れば、チャットサポートとチャットボットは、どちらも同じチャットを使った連絡手段という印象です。 さらに、チャットボットは万人に正しく理解されているものではありません。 「チャット=有人対応」という認識の方にとっては期待値が高いため、正しい回答にたどり着かないとイライラ、ガッカリしてしまうようです。

企業側はチャットサポート、チャットボットそれぞれ特長を生かし、ユーザーの期待に応えられるよう、また自社の目的に合わせて使用するサービスを検討する必要があります。

  1. ユーザーの質問内容に差がなく同じような質問が多いサービスはチャットボット
  2. ユーザー個人に合わせた回答をしなければならないサービスは、有人のチャットサービス

チャットサポートとチャットボット導入事例

チャットサポート

ソフトバンク
https://www.softbank.jp/

ソフトバンク チャットサポート 表示画面

BUFFALO
https://www.buffalo.jp/

バッファロー チャットサポート 表示画面

チャットボット

アスクル
https://www.askul.co.jp/

アスクル チャットボット 表示画面

セブン銀行
https://www.sevenbank.co.jp

セブン銀行 チャットボット 表示画面

NAVITAIME
http://bot.navitime.co.jp/

ナビタイム チャットボット 表示画面

最近では、チャットサポートとチャットボットを合わせて使っている企業が増えています。 まず簡単な回答にはチャットボットが対応し、対応しきれない複雑なものはオペレーターに引き継ぐという流れです。

また、ユーザーが使い慣れているLINEを利用する企業も増えているようです。 複雑な問い合わせが多い大手企業ほど、導入を進めています。 また、乗換案内や店舗内の施設案内など、選択肢と回答が決まっている場合にはチャットボットが導入しやすといえます。


チャットサポート、チャットボット導入のメリット

問い合わせ件数増加

Webサイトユーザーは、疑問点があっても「わざわざ電話なするほどでもない」「メールだと時間がかかる」と考え、他のサイトを検索するなど企業と接点を持たずに解決しようとすることが多くあります。
そんな中、チャットサポート・チャットボットであれば、web上で完結できるうえに回答が速く、気軽に問い合わせをしてみようと思えます。

さらに、問い合わせが増える要因として、チャットボットであれば24時間365日対応が可能であることが挙げられます。
電話やメールの問い合わせの場合、ほとんどの企業のオペレーター対応に時間設定がされています。仕事の都合などで日中に連絡ができないユーザーにとっては、いつでもメッセージを送れるというのはメリットといえます。

また、一度チャットボットを利用したユーザーは、企業側に簡単にメッセージを送ることができることを理解するため、再訪率も高くなります。

データの活用

ユーザーとの会話のログをデータとして集め、回答の充実につなげるだけでなく、さらに解析を進めることでユーザーの傾向を知ることができます。 その情報を活かし、顧客一人一人のニーズに合わせたマーケティングにつなげることができます。


チャットボットを導入した現場の意見

導入した企業の意見

「問い合わせ件数が増えた」「対人の問い合わせ件数を減らせた」など、企業側は業務効率化に活躍しています。

弊社の見解

どのタイプのチャットボットを導入するかの選択は、重要なポイントです。

例えば「複雑な商品が複数ある」のに「分岐型タイプ」を導入した場合、複雑すぎて選択肢が多くユーザーに使われない…といったことがあります。
特にBtoBのWebサイトで場合は、営業時間内に電話やメールで問い合わせることが日常です。チャットボットを利用するよりも直接企業の担当者と話したほうが、詳細を伝えやすく複数の疑問点を一度に解決できるメリットがあります。

具体的には、BtoBのWebサイトで問い合わせ数が月に10件未満の場合は、無理にチャットボットを入れる必要はないでしょう。 お問い合わせ数が少ない場合は、Webサイト上で電話やお問合わせに促す、FAQを充実させる、サイト構造・導線を見直すことをおすすめします。

BtoB,BtoCに限らずチャットボットを導入することで業務効率化に繋がるのは、「問い合わせ数が多くて、対応業務を効率化したいサイト」です。

チャットサポート・チャットボット導入は利点が多い

チャットサポート・チャットボットは、上手に使えば企業側にもユーザー側にも利点が多いといえます。 また、チャットサポートやチャットボットはFAQで利用するのに便利と思われがちですが、他にもさまざまな利用方法があります。

現在、チャットボット、チャットサービス導入ツールは増加傾向にありトレンドの一つとなっています。導入自体を目的とせずに、自社の利用目的にあった選択が必要です。



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