働き方改革が叫ばれるようになり、また2020年からは新型コロナウイルス感染拡大の影響もありテレワークが盛んになるなど、この数年で従来の働き方や仕事観とは変化がみられるようになりました。
「自分で働き方を選びたい」「場所を問わずに働きたい」
そう考える方も増えてきたのではないでしょうか。
そういった流れの中でIT業界(インターネット業界・web業界)を目指してプログラミングスクールの受講を検討している方もいらっしゃるかと思います。
ところが、「プログラミングスクール」と検索してみると「闇」「無駄」「やめとけ」といったネガティブなワードが出てきて不安に思っている方も多いのではないでしょうか?
この記事では
プログラミングスクールとはどういうところで、どういったメリット・デメリットがあるのか?
プログラミングスクールに向く人・向かない人の特徴、各プログラミングスクールの特徴や比較
などをご紹介いたします。
弊社(株式会社セレンデック)は、Web制作会社です。
採用側・現場側としての立場からの意見や、実際にプログラミングスクールを卒業して弊社で働いているスタッフの体験談なども交えてご紹介いたしますのでプログラミングスクール入学を検討中の方はぜひご参照ください。
この記事は
・就職や転職のためにプログラミングスクール入学を検討しているけど悩んでいる
・プログラミングスクールは就職やフリーランスとしてやっていくのに役立つのか不安がある
・実際に受講してみてどうだったか本当のところが知りたい
・採用側・現場側からの意見も知りたい
という悩みを持つ方に向けた記事です。
プログラミングスクールとは?
プログラミングスクール、プログラミング教室、WEBスクールなど様々な呼ばれ方をしていますが、いずれもプログラミング言語などIT業界(インターネット業界・web業界)に必要な知識や技術を学ぶことが出来るスクールを指します。
プログラミングとは
コンピュータープログラミング(英語: Computer Programming)とは、ある特定のコンピューティングの結果を得ることを目的として、実行可能なコンピュータープログラムを設計・構築するプロセスのことである。
プログラミングのプロセスには、アプリケーションドメインに関する知識、特定のアルゴリズム、形式論理など、さまざまな主題に関する専門性が要求されることが多い。
同じスクール内でも目指す職種や必学びたいスキルによってコースが細かく分かれていることが多く、ひと口に「プログラミングスクール」といっても学べる内容や受講形態は多岐に渡ります。
大人の方向けのプログラミングスクールだと「TECH ACADEMY(テックアカデミー)」「デジタルハリウッド」「DMM WEBCAMP」など、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
また、最近では2020年からプログラミング教育が小学校で必修化されたことを受け、子ども向けのプログラミングスクールにも注目が集まっています。
子ども向けのプログラミングスクールだと「D-SCHOOL」「LITALICOワンダー」「プログラミングキッズ」などがありますね。
D-SCHOOL
エデュケーショナル・デザイン株式会社が運営するプログラミングスクール。
お子様に人気のマインクラフトを使ってプログラミングを学習していく「マイクラッチコース」や、講師と生徒マンツーマンで学べる「オンライン個別指導コース」など、小学生から中学生向けのコースが充実しています。
LITALICOワンダー(りたりこワンダー)
株式会社LITALICOが運営するプログラミング・ロボット教室。
年長・小学生・中学生・高校生に向けて最新のテクノロジーを活用したものづくりができるコースが各種用意されており、アプリ制作やロボット製作などお子様の興味に合わせてコースを選択することが可能です。
プログラミングキッズ
株式会社ナンバーワンソリューションズが運営する小学生向けのスクール。
通学校とオンライン校(プログラミングキッズONLINE)があり、希望に合わせて選択することが可能。アプリやWEBサイト制作を行っているIT企業が運営しており、Scratch(スクラッチ)、EV3(レゴマインドストームEV3)、JavaScript、Pythonなど多くのツールを用いて思考力を培っていきます。
以前まではプログラミングスクールといえば大人向けのスクールがほとんどでしたが、今ではお子様向けのプログラミングスクールも充実しています。
就職や転職、フリーランスとしてIT業界を目指されている大人の方向けのプログラミングスクールについては記事の後半で詳しくご紹介していきますのでぜひご参照ください。
各スクールの特徴と比較
費用や受講内容、卒業までの期間や進路について
費用は?
プログラミングスクールにかかる費用は数万円~数十万円と、スクールやコースによって金額に大きな幅があります。
選ぶコースにもよりますが30~50万円程度のところが多く、安いところで十万代、高いところでは百万円近くするところもあります。
一般的に、受講期間が長くなる(学習時間が長くなる)ほど受講料は高くなります。
安い費用で短期間に基礎的なことを学ぶか、高い費用で長期間実践的なところまで深く学ぶかの選択になってくると言えるでしょう。
ほとんどのプログラミングスクールで数十万ほどの費用がかかるので「安い」とは言えませんが、キャリアチェンジの足掛かりになると思えば必ずしも「高すぎる」ということはないのではないでしょうか。
スクールで知識と技術を身に着けて就職や転職、フリーランスとして独立など、その後に活かすことが出来ればプログラミングスクール受講にかかる“数十万円”よりも卒業後に稼ぐ金額のほうが大きいと言えます。
年齢にもよりますが、一般的にプログラマーの平均年収は400万円前後、システムエンジニアは550万円前後といわれています。
プログラマーの平均年収は約400万円となっています。年収は開発するシステムや、使用するプログラミング言語によっても変わります。求められるスキルが高くなると年収が高くなるのは、どの分野でも同じことです。プログラマーの中でも、習得するのが難しいとされるVisual BasicやC言語、C++や新興の言語にも対応できるプログラマーの方が給料は高くなります。
厚生労働省が公表している平成29年の賃金構造基本統計調査によると、システムエンジニアの平均年収は約550万円です。
上記はあくまで平均年収です。スキルによって年収や案件単価に差が出やすい職種のため、高い年収の人は記載された平均年収をはるかに上回る場合もあります。
プログラミングスクールについては、よく「プログラミングスクールは高い」「無駄」といったことを耳にすることも多いですが、プログラミングスクール受講が無駄かどうか、費用が高いかどうかは人によります。
プログラミングスクールが向く人、向かない人については記事後半で詳しくご紹介しておりますので、気になる方はそちらをご参照ください。
プログラミングスクールに向く人、向かない人いきなり数十万円のコースを契約するのは抵抗がある・・という方には、プログラミングスクールのサブスクもあります。
「Freeks」などのように月額費用(Freeksでは2021年3月現在、月額費用9,800円(税抜))を払えば定額でHTML、PHP、JAVAなどのコースが学び放題というプログラミングスクールもありますので、検討してみるのもいいかもしれませんね。
卒業までの期間はどれくらい?
卒業までにかかる期間は、スクールや受講するコースによっても様々です。短期間のコースで1か月ほど、長期間のコースだと1年近くかかるコースなどもあります。
基礎的なことだけを学ぶのであれば受講期間(学習時間)は短くなり、より専門的なことや多くの知識を学ぶコースを選択すると受講期間は長くなります。
概ね卒業まで3か月ほどのコースを設けているスクールが多いです。
どんなカリキュラムがあるの?
スクールや受講するコースにもよりますが、多くのスクールではスクール独自の教材(動画など)があり、それらをもとに
基礎的なことを学ぶ ⇒ 実際に作業しながら実践的なことを学ぶ ⇒ 卒業制作・ポートフォリオを制作する
といった流れで学ぶところがほとんどです。
学べる言語や内容は、受けるコースにより様々です。
「プログラマーコース」や「WEBデザイナーコース」、「WEBディレクターコース」など学ぶ目的によって分かれている場合や、あるいは「PHPコース」「Pythonコース」などのように学べる言語によって分かれている場合があり、いずれもコース内で学べる内容や範囲があらかじめ細かく定められています。
事前に「自分は何が学びたいのか」「このコースでは何が学べるのか」をしっかり把握しておくことが大切です。
▼プログラミングスクールで学べる言語例(※スクールやコースによります)
・Ruby(Ruby on Rails)
・Java
・JavaScript
・PHP
・HTML&CSS
・Python
・Unity etc
★プログラミングスクールを卒業して弊社に入社したスタッフのスクール体験談
スクールで学ぶ基礎部分は独学でも十分かなと感じた・・
(ある程度理解している人にとっては)「まどろっこしいな」と感じてしまうくらい基礎部分はゆっくりと授業が進められたので、初心者の人にとっては親切だと思う。
通学やオンライン、受講形態はどうなってるの?
受講形態はスクールによって様々です。 通学して教室で講師から直接授業を受けるものや、オンライン上で画面越しに授業を受けるものなどプログラミングスクールの受講形態は大きく下記のように分けられます。
- 通学型
- オンライン完結型
- 通学とオンライン、両方が利用できるハイブリッド型
また、受講生と講師が一対一でのマンツーマン方式なのか、複数受講生 対 一講師の一斉授業方式なのかもスクールや受講するコースによります。
就職のサポートはあるの?
就職や転職で、コース受講後に業界で働くことを前提としているコースを選択すると就業サポートもあることが多いです。
スクールによっては、選ぶコースによって「就業保証制度」を設けている場合もあります。
プログラミングスクールの就業保証制度とは、スクールで学んだあとの就職・転職を支援し保証してくれる制度です。
就職先の紹介や面接対策、そのほか様々な就職支援策をスクール側で設けており、スクールの指定する条件を満たし、受講コースを卒業したにも関わらず就業が決まらなかった場合は受講料が全額返還されるなど、就職・転職を考える人にとっては「就職先が見つからずせっかくの受講費用が無駄になってしまうかも・・」といった不安を減らせる制度といえます。
スクール卒業後に企業への就職を考えているという方は、就業保証制度があるスクールを検討してみるのもいいかもしれませんね。
卒業後の進路は?
プログラミングスクール卒業後の進路としては、大きく以下のように分けられます。
- プログラマーやWEBデザイナー、WEBディレクターとして企業へ就職する
- フリーランスとして独立する
- 副業として仕事を得る
- 教養・趣味として
企業への就職・転職はもちろん、なかにはスクール卒業後にそのままフリーランスとしての独立を目指すという方もいらっしゃるかと思います。では実際に、
プログラミングスクールを卒業すればすぐにフリーランスとして稼げる実力がつくのか?
というと、結論としてフリーランスに“なる”ことは可能ですが、コンスタントに仕事を得て生計を立てていけるかどうかは別となるでしょう。
スクールではあくまで“基礎固め”的な学習が多く、そういった意味では完全な業界未経験者の方がスクール卒業後すぐに(イレギュラー対応や案件によっては広く深い知識等が必要となる)フリーランスとして独立するというのは難しいかもしれません。
すでに業界経験があり、知識や技術を補強したいという目的でスクールに通っている方ですと卒業後すぐにフリーランスとしての独立も現実的かもしれませんね。
また、フリーランスとしてやっていくためには制作のための知識や技術に加えて、仕事をとってくる能力や交渉能力なども必要となります。
こういった能力に自信がない、フリーランスとして働きたいがサポートも欲しい、という方は「Midworks」「フォスターフリーランス」「レバテックフリーランス」といったフリーランス向けのエージェントもありますので利用してみるのも一つの手と言えます。
フリーランスエージェントは、主にフリーランスエンジニアを対象に、案件の紹介やフリーランス活動をサポートするサービスです。エージェントによっては高待遇や正社員並みの待遇など、フリーランスエンジニアが安心して活動できる環境を提供しています。
Midworks
株式会社Branding Engineerが運営するフリーランスエージェント。
首都圏・大阪エリアを中心に常時3000件以上の案件保有しており、正社員並みの保障つきでエンジニアの独立をサポートするサービスを提供しています。
プログラミングスクールのメリット・デメリット
プログラミングスクールに通うメリットやデメリットとして、下記のようなものが挙げられます。
メリット
- プロの講師のサポートが受けられる。分からないことを聞ける環境がある
- 横のつながりが出来る
- 就職・転職サポートを受けられる
- 講師がいる & 同じような目的を持った仲間が周りにいることで独学よりモチベーションを保ちやすい。途中で挫折しにくい
- 独学に比べ効率的(短期間)にスキルを身に着けることが出来る
- 「プログラミングスクール卒業資格」を得られる
デメリット
- 費用がかかる
- 通学時間や作業時間など、ある程度まとまった時間を捻出する必要がある
- 受講コースによって学べる範囲・内容が予め決められている
(プラスアルファで学びたいことが出てきた場合別のコースを受け直したり、独学する必要がある) - 複数人で一斉に講義を受けるタイプのコースの場合、自分の理解・進捗と授業の進捗に差が出る場合がある
(自分は分かっているのに初心者に合わせてゆっくり進む、自分は理解できていないのに授業はどんどん進んでしまう・・ など)
スクールや受講するコースによってもメリットやデメリットは変わってきますので、事前にしっかりと調べて比較検討し、自分に合ったスクールやコースを選ぶことが大切です。
スクールと独学の違いは?
プログラミングスクールが「無駄」「コスパがよくない」と言われがちな理由のひとつに、独学で学ぶことも出来る(不可能ではない)からということがあります。
ではプログラミングスクールと独学の違いは何なのか? と言えば、大きく下記のような点が挙げられます。
▼プログラミングスクールと独学の違い
スクールは各種サポートが受けられる
・スクールと独学の最も大きな違いといえます。スクールでは分からないことをプロに聞くことが出来ますが、独学だとつまずいたときに聞ける相手はいないため自身で調べて解決する必要があります。そのため、疑問点を解決するのに時間がかかることもあります。
・卒業後の就職サポートを設けているスクールもあり、就職先の紹介や面接対策といった就職・転職のためのサポートを受けられます。
横のつながりが出来る
・特に通学形式のコースなら同じ受講コースの人と繋がりができやすく、教え合ったり相談したりといったことも出来ます。
スクールは短期間で効率的に学ぶことが出来る。独学は自分のペースで学ぶことが出来る
・スクールでは組まれたカリキュラムを受けることで効率的に短期間で必要な知識と技術を身に着けることが出来ます。ですが一方、複数人で一斉に講義を受けるタイプのコースの場合、自分の理解・進捗と授業の進捗に差が出る場合があります。
独学では人に合わせる必要がないため、自分のペースで学んでいくことが可能です。
プログラミングやWEBの知識は独学で学ぶことも可能ではありますが、スクールならではのメリットも多くあります。
スクールのメリットを活かせるプログラミングスクール向きの人もいれば、独学でも十分な人もいるため一概にプログラミングスクールのほうがおすすめ! 独学のほうがおすすめ! とは言えません。
次の章では、プログラミングスクールに向く人、向かない人の特徴について触れていきます。
プログラミングスクールに向く人、向かない人
プログラミングスクールにはメリットもデメリットもあるため、一概にプログラミングスクールのほうがおすすめ! 独学のほうがおすすめ! とはならないのは上記でご紹介したとおりなのですが、ではどんな人ならプログラミングスクールに向くのか? どんな人は不向きと言えるのか?
プログラミングスクールに向く人、向かない人の特徴は以下のとおりです。
プログラミングスクールに向く人
- まったくの初心者で基礎から学びたい人
- プロのサポートを受けられる環境で学びたい人
- プログラミングスクールの卒業資格が欲しい人
- 「教育訓練給付制度」の条件に当てはまっていて、通いたいスクールが認定対象にある人
まったくの初心者で基礎から学びたい人
受講するコースにもよりますが、多くのスクールは基礎の部分を学ぶことからカリキュラムがスタートします。そのため、まったくの初心者だから基礎から理解したい! という方にはプログラミングスクール受講は向いていると言えます。
逆に、ある程度理解している人にとってはカリキュラム通りにしか進まないスクールの講義内容は「そこはもう知ってるのに・・」「早く実践的な内容を教えてほしい・・」と感じることがあるかもしれません。
プロのサポートを受けられる環境で学びたい人
独学では分からないことが出てきても自己解決する必要がありますが、スクールでは講師に質問するなどプロのサポートを受けることが出来ます。独学で疑問点が出た場合でも、書籍やネットで調べることは可能ですが答えに辿りつくまでに時間がかかったり、あるいは答えを見つけられない場合もあります。
疑問をぶつけられる講師の存在は短期間で効率的に学ぶための大きなメリットであり、そういったサポートを得たいという方にはプログラミングスクール受講は向くと言えます。
プログラミングスクールの卒業資格が欲しい人
プログラミングスクール卒業資格は、スクール卒業程度の基礎知識と技術があるという証明になります。
未経験で業界への就職・転職を目指しているがなかなか就業に繋がらない・・ という場合、資格や経験が何もないよりは『プログラミングスクール卒業資格』はひとつのアピールポイントになると言えるでしょう。
(ただし、プログラミングスクール卒業がイコール実践的な技術まで身についていることの証明にはならない場合がありますので、プログラミングスクール卒業が必ずしも就職に有利になるとは限りません。受ける会社によっても「プログラミングスクール卒業生」への認識は異なりますので、スクール卒業が就職・転職に直結するとは限らないことは認識しておく必要があると言えます)
「教育訓練給付制度」の条件に当てはまっていて、通いたいスクールが認定対象にある人
教育訓練給付制度とは、一定の条件を満たし方が厚生労働大臣の指定する講座を受講し修了した場合に支払った学費のうちの一部が支給される制度です。
教育訓練給付金とは
働く方の主体的な能力開発の取組み又は中長期的なキャリア形成を支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とし、教育訓練受講に支払った費用の一部が支給されるものです。
教育訓練給付金の支給を受けたい皆さまへ
一定の受給要件を満たす方が、「厚生労働大臣の指定」を受けた教育訓練を受けた場合に、その費用の一部を「教育訓練給付」として雇用保険により支援しています。
教育訓練給付制度の給付金には「一般教育訓練給付金」「専門実践教育訓練給付金」「特定一般教育訓練給付金」の3種類があり、それぞれ条件や支給金額の上限が異なります。
給付金によっては最大で受講料の70%が給付される場合もありますので、給付のための条件に当てはまっていて、なおかつ通いたいプログラミングスクールが認定対象にある方にとってはお得にスクールを受講することができる制度です。
給付金を受け取るためには、雇用保険の加入期間を一定以上満たしていること、受講開始時に45歳未満であること、厚生労働大臣が認定した教育訓練を受講することなど一定の条件があります。
ご自身が条件に当てはまるかどうかなどは公式サイトなどをご参照ください。
プログラミングスクールに向かない人
- 独学で学ぶことが可能な人、その能力がある人
独学で学ぶことが可能な人、その能力がある人
基礎的なことからカリキュラム通りに進んでいくプログラミングスクールは、ある程度の基礎知識があり、独学で学ぶ能力がある方にとっては「費用のわりにコスパが悪い・・」と感じるかもしれません。
現在は、参考になる書籍やネットのサイト、アプリなども多くあります。
独学で知識や技術を身に着ける能力がある人の場合、数十万円といった費用がかかるプログラミングスクールの受講はあまり向いていないと言えるかもしれません。
▼独学の助けになるもの一例
・書籍
・YouTube
・インターネット上のサイトや掲示板など
・アプリ
以前に比べ現在は独学の助けとなる情報が書籍やネット、アプリなどあらゆるところから得ることが出来ます。
ただし、ネットで情報を得る場合は中身を精査されて発売されている書籍より信頼性・正確性が劣る場合も多く、玉石混合です。正しい情報に辿り着く能力や、見つけた情報の真偽を見極めるなど検索能力を身に着ける必要があります。
「Progate(プロゲート)」や「Schoo(スクー)」のような、独学時に役立つサイトやアプリなどもあります。無料のものから月額数百円程度かかるものまで様々ありますので、興味のある方は利用してみるのもいいかもしれませんね。
Progate(プロゲート)
株式会社Progateが提供する初心者向けのプログラミング学習サイト、アプリ。
無料プランでは「HTML初級編」「Ruby基礎編」など基礎レベルの18レッスンを受けることができ、有料プランでは基礎から実践までProgateで公開中の全レッスンを受けることが出来る。
Schoo(スクー)
株式会社Schooが提供するオンライン学習サービス。
『大人たちがずっと学び続ける生放送コミュニティ』をキャッチコピーに、「Webデザイン」や「プログラミング」などビジネスやITスキルに関連する動画をオンライン上で配信。無料会員でも一部の授業の視聴が可能で、有料会員になると倍速再生や録画視聴など全サービスを利用することが出来る。
スクール選びに失敗・後悔しないためのポイント
プログラミングスクールを選ぶ際に失敗や後悔をしないためのポイントは、以下のようなものが挙げられます。
ポイント1. 目的を明確にしておく
まずは自分が何を学びたいのか、スクール卒業後はどうなりたいのか、目的を明確にしましょう。
学べる言語や内容はスクールやコースによって細かく分かれ、事前に範囲が定められています。
受講後に「このコースじゃやりたかったことが出来ない・・」「学びたい内容が違った・・」とならないためにも、まずは目的を明確にしておくことが大切です。
ポイント2. 受講コースの内容をしっかり把握する
そのコースで何が学べるのか、学びたい言語・内容がコース内に入っているか(オプションや別コースじゃないか)をしっかり把握しましょう。
検討している各コースの内容を把握したうえで、最初に設定した自身の目的と照らし合わせて自分にとっての最適なコースを選ぶようにすることで入学後の「思ってたのと違った・・」という事態を避けることが出来ます。
マンツーマン方式か、複数生徒 対 一講師の一斉講義形式か、などの受講形態も把握しておきましょう。
質問のしやすさを求めるならマンツーマンコースのほうが向くと言えますが、一緒に学ぶ仲間や横のつながりも作りたいなら複数生徒 対 一講師の一斉講義形式のほうが向く、などスクールに求めるものによっても最適な受講形態は変わります。
受講コースの内容はぜひしっかりと把握して、自分がスクールに求めるものによって最適なコースを探しましょう。ポイント3. サポート体制を確認しておく
分からないことがあったときに聞ける環境はあるのか、利用しやすいサポートなのか(名ばかりのサポートじゃないか)など、受講コースのサポート体制を確認しておきましょう。
また、卒業後に就職・転職を目指す人にとっては就職サポートがあるかどうかも重要なポイントと言えます。
検討しているスクールやコースに欲しいサポートが充実しているかどうかを事前に確認しておきましょう。
ポイント4. 無料レッスン、無料カウンセリングを受けてみる
プログラミングスクールの中には、無料レッスン、無料カウンセリングが受けられるスクールもあります。
無料レッスン、無料カウンセリングはスクールの雰囲気を知り、自分に合うか合わないかを判断するためにも良い機会といえます。
受けられるようであればぜひ無料レッスン、無料カウンセリングを受けておきましょう。
プログラミングスクールを卒業してWeb制作会社(弊社)で働く卒業生の生の声、体験談
弊社株式会社セレンデックは、「Web制作・運営ノウハウ」と「IT技術」を活かした創造的なアイデアでビジネスの課題を解決するWeb制作会社です。
Webマーケティング戦略立案やサイト設計、Webサイト制作といったWebサイトの総合サポートから、クライアント様に応じて最適な運営サポートやご提案を行うWebコンサルティング、ECサイトの開発・運営など幅広く事業展開しています。
弊社で働くスタッフの中には、プログラミングスクールを卒業して弊社へ入社したメンバーもいます。
この章ではプログラミングスクールの卒業生であるスタッフ2名に聞いた、プログラミングスクールの実情や通ってみた本音などをご紹介いたします。
受講内容は? 片手間で通えるってホント?
片手間で出来ると聞いていたけど、実際は片手間とはいかなかった。勉強用の動画を1日に3~4時間見て、プラスで作業もする、という感じ。
スクールの用意してくれた動画は分かりやすかった! でも動画の内容が古くて、実際に作業するときにはソフトのバージョンが違うせいで動画と実際の操作画面が違っていて戸惑った・・
正直、私はスクールで学ぶ基礎部分は独学でも十分かなと感じた・・
(ある程度理解している人にとっては)「まどろっこしいな」と感じてしまうくらい基礎部分はゆっくりと授業が進められたので、初心者の人にとっては親切だと思う。
講師はフリーランスの方が多かった。この講師がいます、みたいなスケジュール表があってそれに合わせて「この先生がいいな」と選んで授業を受けに行くことが出来た。
講師によってデザインが得意、プログラミングが得意など、得意分野が違うなとは感じた。どの分野が得意なのかは授業を受けてみるまで分からなかった。
サポートについて
スクール側や講師側は「聞いてきてくれたら教えるよ」という感じ。
サポートを上手く活用して受けられたらいいのかもと思う。
でも一人あたりの生徒に対する講師の対応時間などは特に決まっていないため、質問する人数が多かったり一人の生徒が長く講師を占有してしまうと聞きたいことがあったのに自分の番が回ってこずに何も聞けずに帰宅したということもあった・・
横のつながりはあるし、活発な人はスラックなど受講生同士がやりとりできるプラットフォームを積極的に活用していた。
スラックにはお仕事紹介などの情報が流れてくることもあった。
年に2回くらいドラフト的な、自分の制作物を発表する卒業生による発表会があった。
優秀な人は、企業から声がかかって就職や仕事に繋がることもあったみたい。
web制作会社に入社後、実際に役立ったこと・スクールでは学ばなかったこと
役立ったのはHTML、CSSかな。
入社するまでサーバー側はまったく分からなかった。
同じくHTML、CSSは役立った。
CMSやFTP、GA(グーグルアナリティクス)、サーチコンソールなどは知らなくて、入社後に知ったという感じ。
スクールを卒業後の就職活動はどうだった? スクール卒業資格は就職に役立った?
スクール卒業資格があっても、就職活動時には年齢制限でひっかかることがあった。
スクールでも就職サポートはあったけど、利用するまでの手続きが面倒でハードルが高かった。
卒業資格がなかったときは未経験で応募しても全部はじかれてしまっていた。卒業資格を得たことで実際に今web制作会社で働けているので、就職には繋がったかな??
スクール卒業資格が就職に直結するわけではないけど、未経験で何もないよりは卒業資格があることは就職に繋がるのかも。
プログラミングスクールに通ってみた正直な感想は?
他の人の勉強法などを知ることが出来て、そこはスクールに入ってよかったと思う。だけどやっぱり費用は高いかな・・
内容的には本で十分な部分もあった。
個人的には、スクールで学ぶ内容は独学でも学べるなと思った。
ただ、私の場合は働くために卒業資格が欲しかったからスクールを受講したという感じ。スクール卒業資格がないときは、応募してもどこも未経験だとはじかれて受からなかった。ならスクールでの卒業資格を得よう、と受講を決めた。
スクールに通わなくても働き先を見つけられるなら、独学でもOKなんじゃないかなと思う。でもスクールは動画が分かりやすかったり、基礎部分を初心者の人にも分かるように丁寧に教えてくれたり、プログラミングスクールのメリットを活かせる人にはいい場所だと思う。
※上記の内容はあくまで弊社スタッフが入社前にプログラミングスクールを受講した際の体験談であり、スクールや選択するコースによって、また受講される方によっても変わってくるかと思いますので予めご了承ください。
採用側、現場側として
Web制作会社である弊社は、プログラミングスクールを卒業した方たちを採用し、現場で一緒に働く立場にあります。
採用募集に応募をいただいた際、“プログラミングスクール卒業資格”は、その応募者の方にスクール卒業程度の基礎的な知識や技術力があるということを判断する一定の目安になります。
前章で弊社スタッフも体験談として語っているように、業界未経験者であってもプログラミングスクール卒業資格を得たことで
採用・就業に繋がるのはそのためです。
実際、弊社スタッフもWebまわりの知識や技術はスクールなどは受講せず独学で身につけた、仕事で必要になったので実務の中で覚えた、というスタッフのほうが多いです。
IT業界(インターネット業界・web業界)に関わらずですが、スクールで学ぶ基礎的なこと以外にも現場で学ぶこと・必要になることは多くあります。むしろ、そちらのほうが多いと言えるかもしれません。
また、働く会社によっても必要とされるスキルは異なります。
プログラミングスクールを受講(卒業)する、しないに関わらず、業界で働くためには学び続けていくことが大切だと言えます。
各スクールの特徴と比較
現在プログラミングスクールには、通学とオンライン両方で学べるスクールから、オンライン上で完結し通学不要のスクールまで様々なタイプのプログラミングスクールがあります。
また、各スクールとも「フリーランスを目指す人向けのコース」やお子様連れで通学が可能な「ママさん向けコース」など、目的や受講者のタイプに合わせて様々なコースを用意しています。
以下ではオンラインと通学のハイブリッド型、オンライン完結型、サブスク型といった受講スタイル別にいくつかのプログラミングスクールをご紹介いたします。オンラインと通学のハイブリッド型
DMM WEBCAMP
株式会社インフラトップが運営するプログラミングスクール。
「短期集中・フルタイム学習でエンジニア転職を目指すコース」や「仕事や育児を続けながらエンジニア転職を目指すコース」、「未経験者向けのプログラミングスキルの習得を目的にしたコース」など、キャリアプランや学習の目的に合わせてコースを選択することが可能です。
複数あるコースのなかでも、以下のリンク先で紹介されているDMM WEBCAMP COMMIT 専門技術コースは厚生労働省指定の専門実践教育訓練給付金制度の対象講座に認定されており、条件を満たすことで支払った教育訓練経費の最大70%を教育訓練給付金として受け取ることが出来ます。
また、以下のリンク先で紹介されているようなプログラミングやデザイン未経験者向けのコースもあり、こちらは最短1ヶ月といった短期間で集中して基礎知識を習得することができます。
デジタルハリウッドSTUDIO
デジタルハリウッド株式会社が運営するスクール。
クラス授業+オンライン授業+個別指導を併用した学習スタイルで、主婦・ママ限定クラスを設けるなど女性に向けたサポートや取り組みも充実しています。佐賀、熊本、新宿、上野、横浜など全国に教室があります。
以下のリンク先で紹介されているのは上野・池袋・大宮のスクールです。プロのWebデザイナーとなるために必要な基礎知識から最新スキルまでを6ヶ月で習得するコースなどを提供しています。
オンライン完結型
TECH ACADEMY(テックアカデミー)
キラメックス株式会社が運営するオンラインに特化したスクール。
通過率10%の選考に合格した、技術力とコミュニケーション力に長けた現役エンジニアのメンター(講師)のサポートをマンツーマン方式で受けることが可能です。
学ぶ言語や目的によって細かく受講コースが分かれており、全コースに転職サポートがあります。
TECH ACADEMY(テックアカデミー) の公式サイトはこちら
GEEK JOB(ギークジョブ)
グルーヴ・ギア株式会社が運営するプログラミング学習サービス。
就職・転職のためのサポートが充実しており、オンライン学習のため24時間好きな時間に自宅で学習が出来ます。
以下のリンク先で紹介されている「スピード転職コース」では1ヶ月~3ヶ月の期間でインフラ技術を学ぶことが出来、受講後の就業を条件に無料での受講が可能です。(一定の条件有り)
また、以下のリンク先で紹介されている「プレミアム転職コース(有料)」では3ヶ月の期間でJava、Rubyなどを学ぶことが出来、オンラインでの学習サポートに加えて成果物の作成と転職のサポートがついています。
サブスク型
Freeks(フリークス)
Y&I Group株式会社が運営するプログラミングスクール。
月額9,800円(税抜)(※2021年3月現在料金)の定額でHTML、PHP、JAVAなどのコースが学び放題、通い放題となるサブスク型のプログラミングスクールです。24時間対応のAIチャットボットサポートがあるほか、現役エンジニアへの質問も可能です。
オンラインと通学のハイブリッド型 | オンライン完結型 | サブスク型 |
DMM WEBCAMP | TECH ACADEMY(テックアカデミー) | Freeks(フリークス) |
上記でご紹介した以外にも、プログラミングスクールは多数あります。
また上記でご紹介した各スクールの解説はあくまで各社の一部サービスのご紹介です。同じ会社の提供しているサービスであっても受講するコースによって内容は変わってきますので、詳細はぜひ各社の公式サイトをご参照ください。
まとめ
ご紹介してきたとおり、プログラミングスクールには様々なメリットがあります。
プログラミングやデザインは独学で学ぶことも可能ですが、各種サポートを受けられるのがスクールを受講する大きなメリットと言えます。
分かりやすい資料用動画が用意されていたり、プロの講師に質問できたりと初心者の方にとっては特に安心と言えるでしょう。
ネット上では「無駄」「意味がない」といったネガティブなワードと共に語られることもあるプログラミングスクールですが、スクールの特徴をメリットとして享受できる方にはおすすめと言えます。
基礎的なこと以外に現場で学ぶことも多いため、独学の方もプログラミングスクールの受講をされる方も学び続けていくことが大切となります。
どういったプログラミングスクールがあり、自分にはどこが合っているのか。スクールへの入学を検討されている方はぜひしっかりとリサーチしてご自身にぴったりのスクールを見つけてください。
皆さんが望んだ道へと進んでいけますよう、少しでも記事をお役立ていただければ幸いです。
弊社での働き方実例や採用情報は下記でご案内しております。ご興味のある方はぜひご参照ください。
テレワークで働く人の地方移住|メリットデメリットと移住体験談
子どもを見ながらのテレワーク(在宅勤務)はどうすれば実現できる? 工夫の仕方や実例紹介
株式会社SERENDECはお客様の課題、目的、運営状況を把握した上で、オーダメイド型の最適なサービスをご提供いたします。
各種の制限(予算、納期、社内リソースなど)がある中で、お客様が本当に必要なものを考えてご提案いたします。
ぜひお気軽にお問い合わせください。
スクールの用意してくれた動画は分かりやすかった! でも動画の内容が古くて、実際に作業するときにはソフトのバージョンが違うせいで動画と実際の操作画面が違っていて戸惑った・・