Webサイト制作はお願いすればあとは全てお任せで出来上がるものではなく、依頼者とWeb制作会社との共同作業です。
発注側にもやることが沢山あります。「依頼さえすればあとはお任せでWebサイトが出来る!」と思っていると、考えなければいけないことや確認作業が意外に多くて驚くかもしれません。しかし、より良いWebサイトを制作するためには必要なことなのです。
御社のビジネスの魅力や特長、歴史を一番知っているのは誰?
Webサイトは出来上がりさえすればいい、というものではありません。
Webサイトを通じて実現したい目的があるはずです。
Webサイトを通じて、自社サービス、商品の特長やメリットをお客様に認識してもらう必要があります。
ある程度は、Web制作会社さんも御社のビジネスに関してヒアリングをしてはくれるでしょう。
しかし、ビジネスの詳細内容を把握して、こだわり、熱意など一番情報をもっているのは誰でしょうか? Web制作会社ではなく御社ご自身です。
なので、そこを伝えずに「とりあえず作っておいて」「一回作ってみて!」という丸投げは出来ません。
丸投げしたとしても、失敗するリスクが高まるばかりです。
Web制作会社の選び方の記事一覧はこちらです。
Webサイト制作、理想の進め方
新しくつくるWebサイトをどのようにして、どのような目的を達成したいのかという「要望と理想」と「現状の課題」をWeb制作会社に伝え、担当のWebディレクターさんと一緒にどのようなWebサイトにするのかを決めていきましょう。
Web制作会社を探す前に用意しておきたいことについてはこちらを参考にしてください。
Web制作会社を探す前に用意しておきたいこと【第2回】Web制作会社の選び方
家を建てる際に建築家の方に相談するようなイメージでしょうか。
(家建てたことないですけどねw)
また、Webサイトを制作するなかで発注者側が確認しなければいけない確認事項は意外に多いものです。
ヒアリングに始まり、内容、構成、画像、原稿、デザイン、修正確認、etc.
社内で担当者や関連部署など確認者が多い場合には、それぞれの確認・了解を得るのも時間がかかることと思います。しかし当然、確認が遅れるだけ制作現場の作業にも遅れが生じます。
制作時間が少なくなるのに、当初の予定と同じ品質のものを仕上げるというのは難しいことです。
(三ヶ月かかるはずだった家の建築を、部材やデザインを決めるまでに時間がかかったから二週間で建ててくれというのは無茶ですよねw)
ところが、「納期は決まっているから何とかしてほしい、でも確認作業は予定より遅れます」というケースはあります。
そうなると、Web制作会社にしわ寄せがきて、突貫作業となりクオリティーが下がったり、もしくは追加料金が発生することもあります。
発注者側のスケジューリングも、Webサイト制作を円滑に進める上で非常に大切な要素となります。
Webサイト制作を依頼するときのポイント
- どのような目的を達成したいのかという「要望と理想」と「現状の課題」を明確に
- 発注者側のスケジューリングもしっかりと頭にいれておく
- 丸投げは出来ません! 一緒に作り上げていく意識が大事
Web制作会社への発注までの流れと契約の内容 【第6回】Web制作会社の選び方
目的や要望をしっかりと伝えて依頼先を選定しないことは、リスクが高い博打です
テンプレートを使ったWebサイト制作やwixやBindなどのツールを利用する場合も、どんな情報を入れたいか、入れるべきか・・ということをしっかりと考える必要があります。
情報を整理して、制作側にしっかりと伝えておかないと、うまくいくか行かないかはやってみないとわからない博打状態になってしまいます。
<優秀なwebディレクターさん>
非常に馬の合う担当者であったり、優秀なwebディレクターさんですと、しっかりとヒアリングを行いながら情報整頓をしてくれます。
うまく情報を引き出してくれて、気が付くと頭の中が整理され、必要な情報を共有することが出来ます。
(優秀な方は引き合いも多いので、抱えている案件も多く多忙で、価格も安くはないことが多いです)
<御社の目的達成よりも、自社の利益が一番の営業担当者>
・なんでも出来ます、任せてくださいという営業パーソン
・自社のツールを売ることが目的の営業パーソン
Webのことはあまりよくわからないけど、人当たりもよく、トークもうまい営業の方もいます。
また、自社のwebサイトツールを売ることが目的で、すべてそこにはめ込むように進める方もいます。
「大丈夫ですよ~、ご安心ください、任せてください」とまずは契約することが第一で、あとは制作担当に丸投げ、という営業の方ですね。自分の仕事は契約することで、それ以外のことは関知しない、関係ないと。
Webサイトの目的よりも、契約をとり、営業の方の成績にさえすれば「あとは関係ないよ~」という方は決して珍しくありません。結構見かけてきました。しつこいようですが、このような方は残念ながら沢山います。
そして、そのような営業担当者は一見すると、なんでもすぐに理解してくれて、なんでも「大丈夫ですよ」と調子よく返答してくれるので、「要望をなんでも聞いてくれる!」とすごくよく感じてしまうんですよね・・。
丸投げはできません! Webサイト制作は共同作業です
Webサイト制作は、制作側と発注側の共同作業です。お互いへの配慮、リスペクトが必要不可欠となります。
例えばですが・・
- ファイルや情報を整頓、揃えずそのまま送る
- 圧縮せずに大量のファイルを送付する
- 手書きの文書を大量に送付する
これらを行うと、ファイルの整頓や手書き文章をテキストに起こす、という作業も依頼することになります。
もちろん、その分も含めて費用をお支払いするので「そういった部分もお任せします!」というのであれば構わないと思います。
ただ、極まれに「こっちはお客様なんやから、それくらいサービスでしろや~」という方もいらっしゃいます。
サービスは無料ではありません。そして、発注する側と依頼を受けるWeb制作会社の関係は「上司と部下という上下関係」ではありません。
そして、本来は「デザインやWebマーケティングなど売上や成果に直結する部分」に時間を割いてもらえるものが無駄な作業時間に投下される、という「費用と時間の無駄遣い」が発生します。ようはコストパフォーマンスが悪くなります。
(「その分も費用払うから、面倒なこと全部まるっとやっておいてください」というのであればそれはそれで問題ないです。)
そしてこれもよく聞く話ですが、忙しい会社や、腕の良いWebデザイナーさんなど需要がある方は、わざわざそのようなモンスタークライアントとは取引はしません。
そうなると、何でも言うことを聞いてくれる会社はどのようなところかというと・・ 必然的に・・ わかりますよね。
もし、どうしても時間もなく、内容含めて全て丸投げしたい場合は・・
「出来上がったものに文句を言わない」ということですね。
任せた以上、そこは仕方ないということで。
もしくは、丸投げせずにちゃんと時間をとると(笑)
Web界隈の人と話すと皆さん同じでしたが
・高圧的な態度の人
・やたらと無茶な要望、スケジュールで依頼してくる方
などは、皆避けていますね。さりげなく断るなどなど・・
まあ、これはWebに限った話ではないですね。
当たり前のことになりますが、お互いに敬意をもって接することが大事ですね。
RFP(提案依頼書)を用意しましょう
今後、企業のWeb担当者としてスキルアップしていきたい方は、RFPを用意することをおすすめします。出来る範囲で構いませんので。
引用元:IT用語辞典e-wordsググってみると沢山でてきますよ~、RFP。
まあ、簡単にいうと依頼したい内容をまとめるフォーマット、ひな形のことです。
RFPを用意して目的や要件を明確化することにより、制作会社からより最適な提案を受けることが出来ます。
非常に簡単な要望や現状の課題のまとめ程度でも構いません。 あいまいな口頭でのやりとりなどから発生するトラブルを防ぐことにも繋がりますので、企業のWeb担当者としてスキルアップしていきたい、Webサイト制作を成功させたいとお考えの方はRFP(提案依頼書)の作成をおすすめします。
Web制作会社の選び方 目次
Web制作会社の選び方TOP
【第1回】Web制作の基礎知識
Web制作会社決定前
【第2回】Web制作会社を探す前に用意しておきたいこと
【第3回】Web制作会社のタイプと特徴
【第4回】タイプ別おすすめの探し方
【第5回】コンペ・相見積のメリットデメリット
Web制作会社の探し方 個別依頼と一括見積サイト どちらが便利?
Web制作会社決定後
【第6回】発注までの流れと契約の内容
【第7回】丸投げ厳禁! Web制作会社への依頼で失敗しない為に発注者が気をつけるポイント
【第8回】Web制作会社に依頼出来ること
※準備中【第9回】Web制作会社からの提案内容と決定について
※準備中【第10回】Web制作の予算と納期
情報システムの導入や業務委託を行うにあたり、発注先候補の事業者に具体的な提案を依頼する文書。システムの目的や概要、要件や制約条件などが記述されている。